困難を抱える子どもたちに安全基地を届ける「アダチベース」

2016年7月。カタリバは、「未来へつなぐあだちプロジェクト」に取り組む東京都足立区から委託を受け、新しい事業「アダチベース」の運営を始めました。学習支援や体験学習を通じて、困難を抱える子どもたちが安心して過ごせる居場所づくりを行っていきます。

「子どもの貧困」という重い課題

平成25年の国民生活基礎調査(厚生労働省)によれば、日本における子どもの貧困率は16.3%に上ります。この数値は「子どもの6人に1人が貧困状態にある」ことを示しています。さらに、ひとり親世帯においては、子どもの2人に1人が貧困状態にあると言われています。自分自身の力ではどうすることもできない環境の中、様々な生きづらさを抱えている子どもたちが、ここ日本にもたくさんいます。

カタリバはこれまでの中高生との関わりの中で、自身ではどうすることもできない家庭環境などの問題を抱えている例を見聞きしてきました。そのような「貧困の連鎖」を断ち切るために必要なものとして、「文化資本」「社会関係資本」「経済資本」の3つが考えられます。そのうち「経済資本」のサポートは難しいけれど、「文化資本」「社会関係資本」のふたつは子どもたちに居場所をつくることで育んでいけるのではないか。そう考え、新たな事業に取り組むことを決めました。

子どもの貧困対策に力を入れている足立区から事業を受託

「全ての子どもたちが生まれ育った環境に左右されることなく、自分の将来に希望を持てる地域社会の実現を目指します」。足立区は平成27年度を「子どもの貧困対策元年」と位置づけ、貧困対策を開始しました。そんな足立区と、子どもの貧困対策事業を考えていたカタリバが出会い、事業を受託することに。2016年7月、困難な環境で育つ子どもたちがそのままの自分を受け入れ安心できる居場所として、「アダチベース」が誕生しました。

生まれ育った環境に負けない力を子どもたちに

学校に通うことに困難を抱えている児童・生徒の、自立・自律を目指します。学校と連携しながら、一人ひとりに合った教科指導・キャリア発達の支援を行っています。

①居場所づくり

スタッフとの対話を通した関わりを通じて、心の基盤となる安全基地としての居場所を提供し、状況に応じて段階的な支援を行います。

②学習支援

「続ける」「分かる」などの小さな成功体験を重ねながら、学習習慣を形成するための「自習室運営」、ICT教育を活用した少人数クラスの「授業運営」、効率の良い学びを習得するための「認知カウンセリング」などを実施しています。

③体験プログラム

ものづくり・スポーツ・音楽・家庭菜園など、 地域の人たちや他団体などを巻き込みながら、子どもたちに多様な体験機会を届けるための体験を企画・実施します。

チャレンジの機会をたくさん用意しながら、安全基地を創っていきたい

【アダチベース職員 加賀大資】
アダチベースで子どもたちと関わる中で、どの子も「できるようになりたい」と思っていること、そして一人ひとりがその「できる芽(可能性)」を持っているんだということを、日々感じています。

誰にとっても、できないことができるようになることはうれしいことであり、成長できることは喜びにつながっていくはず。ただ、置かれている環境やこれまでの経験などから、そうした気持ちを持つことを最初から諦め、自分の可能性に蓋をしてしまっていることが少なくありません。

ここアダチベースでの勉強や体験企画はあくまでツールです。これらのツールを活かして、彼ら自身が蓋を取り除き、自分にもできるんだという思いを感じてもらいたい。

そのためには、まず子どもたちの心の容器に「安心感」を貯めていき、そこからちょっぴり背伸びしたチャレンジができる場にしていきたいと思っています。そうしたチャレンジから得られる小さな成功体験が自信となり、その子の将来につながっていくと信じています。

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