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認定NPO法人カタリバ (認定特定非営利活動法人カタリバ)

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vol.012

1人ひとりの個性と多様性を
いかせる
社会を目指して。
地元・島根で挑戦する
新しい学びの環境づくり。

2016年26歳の時に、企業研修を行う株式会社シェイクからNPOカタリバに転職。島根県雲南市の拠点に配属され、1年でマネージャーに。決まった形も答えもないミッションに、想像力と理解力を駆使して取り組んでく。NPOへの転職は、不安やとまどいはなかったのか、苦労はなかったのか。活躍までのストーリーは?

YUSUKE MORIYAMA

雲南市高校魅力化プロジェクトパートナー

  • カタリバ経歴

    2016年6月入職 島根県雲南市の事業に配属。
    2017年4〜5月 福島県立ふたば未来学園の事業立ち上げに一時参加。
    2017年9月 島根県立三刀屋高校チームの責任者としてマネージャーに。カリキュラムの改善を行いながら、高校生の探究活動を促進する。
    2019年4月〜 雲南市高校魅力化プロジェクトパートナーに。
  • 趣味

    アウトドアと旅行

  • 好きな言葉

    自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ / 本質思考

就活に悩み、迎えた大学5年目。
誰もが自分の個性を大事に
生きていける社会をつくりたい。

大学卒業後は、育成・研修の会社に就職していますが、
なぜそのキャリアを選んだのでしょうか?

森山:

僕は大学生の時にカタリバが運営する出張授業カタリ場プログラムに関わっていました。

元々は、姉がカタリバでインターンをしていて「人が足りないから来て」と言われたのがきっかけで。特別、教育や育成に興味があるわけではなかったのですが、行ってみたら、色々な人のサンプリング(紙芝居形式で自分の人生や価値観を語るコンテンツ)を聞くのが楽しくて。「世界一周した」とか「マグロ釣り漁船に乗った」とか。

18年間島根で育ってきて、出会ったことがない人がたくさんいて、こんな人が世の中にいるのか!と衝撃を受けました。単純に、もっとこういう機会が早くほしかったなと思ったんです。

僕は地元の中学の時の仲間がすごく好きで、将来この人たちと何かしたいとずっと思っていて。みんなエネルギー値が高くて、でもそのエネルギーを持て余している感じがしていました。

彼らが自分の個性に気付いて、もっと多様な選択肢があることを知れば、潜在能力を引き出すことができて、もっともっと社会で活躍できる。そういうことを仕事にしたいと思うようになりました。

やりたいことが明確にあって、育成・研修を行う企業に就職されたのですね。

森山:

いえ、全くそんなことはなくて。就活の時にものすごく悩んで、1年間大学生活を延長しています。当時は、何かしたいけど何をすればいいのか、何がしたいのか分からなくて。でも友だちはみんな大企業から内定が出ていくし…自分は社会に必要とされていない気がして、誰とも連絡を取らないくらい塞ぎ込んでいました。

でもその時できた時間で、ヤップ島という場所を訪れて、そこで初めてやりたいことが見えて、自分らしくいられるようになりました。ヤップ島では誰もが他人のことをありのまま受け入れていました。自分は社会で受け入れてもらえなかったという気持ちで行ったのに、自分は自分のままでいいのだと、大きく受け止めてもらったような気がしました。

就活で「やりたいことは何ですか?」と聞かれることが苦しかったはずなのに、「やりたいことがなくてもいいんだ」と心から思えた時に、初めてやりたいことが見えて、自分の個性を大事に生きていける社会をつくっていきたいと思うようになりました。

それでもう一度就活をして、銀行や大手のネット系企業や人材系企業など複数社から内定をいただきました。最終的に前職のシェイクという会社に決めたのは、ここであれば“本質的な教育の価値”を突き詰めながら、ビジネススキルも鍛えることができると思ったからです。

全く結果が出ない1年目。
がむしゃらに頑張って見えた、
自分が本当にやりたいこと。

前職ではどんな仕事を担当されていたのですか?

森山:

最初に任された仕事は、自社の新卒採用の企画推進と企業研修の新人向け商品の開発でした。3ヶ月くらいですぐに異動して、その後は新規顧客への営業の仕事をしていました。

営業に異動して半年ほど、まったく結果の出ない日々が続きました。この時期は本当に辛かったです。顧客の本質的な課題解決になる企画を提案する営業に憧れていたのですが、そもそもアポイントが取れず相手にされなかったり、睡眠時間を削って必死で提案をしても、納得してもらえる提案ができなかったり…本当に何度も心が折れました。笑

この一番辛い時期に、実はカタリバが島根県で事業を始めることを耳にして。地元の島根で教育に関わる仕事をずっとやりたかったので、チャンスだと。でも、何の成果も出していないタイミングで転職することは、“逃げ”だと思いました。会社にまだ何の恩返しもできていないのに、今辞めたらダサい。だから目の前の仕事に集中することを決めて、絶対に結果を出そうとがむしゃらに頑張りました。

徐々に結果が出るようになって、大手メーカーのクライアントに深く関わらせてもらったことをキッカケに、仕事が一気に楽しくなりました。事業統合したばかりの2つの組織をどうひとつの組織にしていくのか。先方と一緒に半年間、課題の特定から育成施策の設計までつくりこんで。本当に組織が変わっていくための育成施策にすべく、役員からマネージャー、若手、新人まで多階層に入り、研修だけでなく、日常の育成風土をどう変えていくのかにチャレンジしました。役員の方々と組織のビジョンを作り、マネージャーの方々と半年間の研修を2年間続けていくと組織が変わっていくのが少しずつ見えてきて、大きな手応えを感じました。

そんな風に仕事が順調で楽しくなったタイミングで、
カタリバに転職されていますよね。
一度は断念された転職に踏み切ったきかっけは何だったのでしょうか。

森山:

そうですね、仕事は本当に楽しくなってきたタイミングでした。ただ同時に、社会人の方々の人材育成に関わる中で、組織の中で心を失っていく人の姿もたくさん見てきました。新卒で強く想いを持って入社した方が1〜2年経つと想いが薄れてどこか諦めていく。もちろんとても楽しそうに仕事をしているひともいますが、企業の責任を背負い社会性が強く求められる中で、本来持っている個性が薄れ、エネルギーが失われていく。そういった中で、社会に出る前までのもっと早い段階で、企業の組織社会化に負けない強い自分の軸(個性)を持てるように育成することが大事なのではないかと思うようになって。
色々経験して、元々やりたかったことにまた戻ってきたんです。

2016年の6月にカタリバに転職し、島根県雲南市の事業に加わりました。

個性と多様性がいかされる
島根の教育環境を実現するために、
全力をつくすという覚悟。

転職してみていかがですか?

森山:

今は高校支援コーディネーターとして高校に深く関わっています。3年間の生徒の成長を、一人ひとりの個性や多様性がいきるカリキュラムにすることを目指して、先生方と1つのチームとなって取り組めるようになってきた感覚があります。島根の教育環境を、個性と多様性がいかされるものにしたいとずっと思ってきたので、まさにやりたかったことができています。

ただ初めの頃は、スピード感に慣れることに時間がかかりました。行政も教育現場も長期スパンで動いているので、今検討しているカリキュラムの運用は2年後から、というスケジュール感です。1年後、2年後のための仕込みをやっていないと、すぐに何かができるわけではない。何かを合意するのにも、すごく時間がかかる。

思う通りのスピード感で進められないことにストレスを感じている自分に気付いて、ハッとさせられました。“いかに効率的・合理的に仕事を進めるか”という思考ですべての物事を捉えていることに気付いて。成果をあげるためには、まず関係性の質をいかに高められるかが大事。遠回りに見えても、共感を生み出すまで関係構築をすることで、成果も高まる。それが本質なんだと。まさにそういう仕事の進め方をしている同僚が真横にいて、あぁ、自分は在り方を変えないといけないなと思わされました。

個性と多様性をいかす仕事の仕方を、自分自身ができなくてどうすると。

それで今は行政も学校もNPOも同じ目標を共有した
コレクティブなチームが実現できているんですね。
NPOとビジネスセクターとの違いを感じることはありますか?

森山:

NPOだからというより、カタリバという組織はいい意味で、自分たちで色々なことを意思決定していくことが求められます。階層に関わらず、重要な意思決定にどんどん参画できる。それはすごく面白いと思っています。

一方で、前職は上下関係がはっきりしていた分、日常的に自分の仕事にフィードバックをもらう機会がありました。競合企業もたくさんいますし、クライアントからも常に評価されます。今は自分の仕事の価値を客観的に見つめ直せているかどうか、自分で自分を律しないといけない。成長実感を得るために、自分でフィードバックをもらいにいったり、事業の計画から実行、評価まですべてを自分たちで行っていくことは、ある意味とても厳しい環境にいると思っています。

今後はどんなことに挑戦していきたいですか?

森山:

これからも個性と多様性がいかされる島根の教育環境を実現するために、全力をつくします。ここで現場がしっかりつくれたら、その後は、もっと仕組みづくりや根本的な行政施策に働きかけて、全体をつくるような場所で力を発揮できるようになっていきたいと思っています。

(おわり)

休日は大切な仲間たちと趣味のアウトドアや旅行を楽しむ

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