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NewsRelease/NPOカタリバ、令和8年熊本地震で4市町11か所に子どもの居場所を開設、のべ2,300人以上が利用

令和8年熊本地震お知らせプレスリリース

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都中野区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震を受け、7月31日から8月31日までの約1か月間、熊本県内の4市町で11か所の子どもの居場所を開設し、のべ2,300人以上の子どもが利用しました。

被害の大きかった八代市とは連携協定を締結し、市内の学校や閉園した幼稚園の旧園舎など既存の施設を活用しながら居場所を運営しました。また、県内の子どもの居場所の情報を集約したポータルサイトを開設しました。その活動内容を報告します。

県内で5万棟を超える住宅被害。学童や保育所の休止、子どもが日中を過ごす場所が限られる状況に

2026年7月28日、熊本県で最大震度7を観測する地震が発生しました(*1)。県内では最大9,931人が避難し、熊本県を中心とする4県で最大約108,100戸が断水しました。9月9日時点で、県内の住家被害は全壊2,249棟、半壊5,535棟を含む44,244棟にのぼり、被害の大きかった八代市では8月26日まで断水が続きました(*2)。

カタリバの災害時子ども支援「sonaeru(ソナエル)」チームは、7月29日から情報収集を開始し、現地で子どもの居場所のニーズや被害状況の調査を行いました。

被災地域では学童や保育所が休止となり、余震が続くなかで自宅に入れない家庭や、車中泊を続ける家庭もありました。停電や猛暑の影響で日中の屋内の片付けも思うように進まず、さらに保護者からは「家の片づけをしたいが、子どもがいるとなかなか進まない」「学童や保育所は休みとなり、預け先に困っている」という声も寄せられていました。

*1 気象庁「令和8年7月28日16時27分頃の熊本県熊本地方の地震について」
https://www.jma.go.jp/jma/press/2607/28a/202607281730.html
*2  内閣府「令和8年熊本地震に係る被害状況等について(令和8年9月9日12時00分現在)」
https://www.bousai.go.jp/updates/r8kumamoto_jishin/status/pdf/r8kumamoto_jishin_20260909.pdf

被害の大きかった八代市と連携協定を締結

こうした状況を受けて、カタリバではさまざまな支援や連携を行いました。
その取り組みのひとつとして、八代市と「災害時の子ども支援にかかる連携と協力に関する」連携協定を締結。被災地での居場所開設における課題のひとつに、開設場所の確保があります。連携協定にもとづき、市と情報を共有しながら居場所の開設を進めたことで、市内の学校や旧公営幼稚園など、既存の公共施設と連携した居場所づくりにつながりました。

また八代市では、市が主体となって居場所が開設されました。今回の熊本地震では、自治体が主体となる居場所、行政とNPOなどの民間団体が連携した居場所、NPOと地域の方々が協働した居場所など、さまざまな連携や協働によって開設されました。

地域の方々と協働し、4市町11か所で子どもの居場所を開設

今回の熊本地震における災害時の居場所支援で特徴的だったことは、地域の団体や住民の方々との協働でうまれた居場所が多く開設されたことでした。

子どもにとって身近な大人である、地域の方々が運営することで、子どもも保護者もより安心して過ごせる環境がつくれます。またそうした地域の方々の主体的な動きを応援することこそが、これからの被災地支援には必要だと考えています。

そうした地域の方が担い手となる居場所では、カタリバは事務局や運営サポート、ボランティアの調整を担いました。

氷川町の竜北西部学童保育所では現地学童スタッフと連携して保護者会の方々が中心となって運営を行い、宇城市でも当尾小学校などで居場所が開設されました。

子どもたちが普段から通う学校や学童、幼稚園を会場とすることで、慣れた場所で顔なじみの大人や友だちと過ごせる環境をつくり、夏休み明けの日常へと無理なくつなげることを意識した運営がされました。

さらに、過去の支援活動を行ったつながりが今回の支援でも活かされました。
益城町では、一般社団法人Tableと共同で「みんなのこども部屋」「みんなの学習ルーム」を開設。Tableは、2016年の熊本地震でカタリバが運営した「コラボ・スクールましき夢創塾」でスタッフを務めた元職員が、その後益城町に根を下ろして立ち上げた団体です。

また、八代市の自治公民館に開設した居場所は、2020年の令和2年7月豪雨および2025年の令和7年九州大雨災害で連携したパートナーとともに運営。災害時の子ども支援と地域性を理解する方々との連携が、迅速かつ安定した居場所開設・運営につながりました。

■災害時の子どもの居場所「みんなのこども部屋」 実施概要
実施期間:2026年7月31日(金)〜8月31日(月) ※居場所により異なります
開設数:11か所(益城町・八代市・宇城市・氷川町など)
のべ利用者数:2,300人以上

■利用した保護者の声

●保育園も休みで、預けられる場所があるのは安心しますし、ありがたいです
●子どもが友達に会えずに元気がなくなっていたので、この場をつくってもらえて(子どもたちも)ホッとしているのかなと思います
●私のまわりにも、子どもを預けられなくて困っているっていう声が、たくさんある
●不安定になっている子どものことを考えてケアしなきゃとは思うけど、大人もその余裕がなくて。今こそ、こういう場所が必要だと感じました

 

居場所の運営を通じて、子どもが安心して過ごせる場所があることは、保護者が片付けや手続きなど生活再建に向き合う時間の確保にもつながることが改めて見えてきました。

カタリバ以外の居場所も含めて情報を集約。「子どもの居場所ポータルサイト」を開設

現地で活動を行っている子ども支援団体と情報連携を進めるなかで、カタリバ以外にもさまざまな団体や個人が、それぞれの地域で子どもの居場所づくりに取り組んでいることが見えてきました。

一方で、各地の情報はSNSや口コミなど個別の手段で発信されており、保護者が地域で開設されている居場所の情報を得にくい状況がありました。

そこでカタリバは8月11日、県内の災害時の子どもの居場所の情報を一つにまとめた「熊本地震災害時の子どもの居場所ポータルサイト」を開設しました。

カタリバが関わる居場所に限らず、他団体や地域の方々が始めた居場所も含め、19件の情報を掲載し、エリアや対象年齢で検索できるようにしました。

本サイトは熊本県の公式サイト「令和8年熊本地震に関する情報」のリンク集に掲載されました。

▼熊本地震災害時の子どもの居場所ポータルサイト
https://sonaeru-online.studio.site/reiwa8kumamoto

さらに広がるさまざまな取り組み

氷川町・八代市の居場所では、居場所に関わる保護者の発案をきっかけに、地域の夏祭りの開催を応援しました。

地震により夏休みの思い出となるような機会がなくなったことから、地域の子どものために開催した夏祭りです。キッチンカーが来たり、ゲームの企画など、県内外から応援が集い、お祭りの運営には地域の人・保護者・高校生などが中心となり、多くの子ども・地域の方々が参加しました。

また、断水が長引いた八代市では、児童養護施設「八代ナザレ園」が、井戸水を利用している施設内のお風呂を地域の方々に開放。想定を大きく上回る利用者に、児童養護施設の職員の時間や労力が割かれる状況が生まれていました。

職員の方々が子どもたちのケアに集中できるよう、カタリバではシャワーブースの設置、受付や誘導、駐車場の管理、物資の搬入などの運営業務をサポート。その他、施設で暮らす子どもたちと夏休みの思い出をつくるためのイベントを開催しました。

夏祭りを楽しむ子どもの様子

 

今後に向けて

発災直後は人命救助や生活再建が優先されます。一方で、子どもの居場所が大人の生活再建を支えることにもつながるという理解は、まだまだ広がっていない状況です。
災害時の子どもの居場所の重要性や認知拡大、地域の方々と共に運営していけるような仕組みづくりに引き続き取り組んで参ります。

今回の支援は、日頃よりカタリバを応援してくださっている支援者のみなさまからのご寄付と、緊急募金へのご協力によって実現しました。みなさまのサポートに心より感謝しています。

▼活動の詳細はこちら
https://www.katariba.or.jp/activity/project/sonaeru/action/52489/

災害時子ども支援「sonaeru」について

災害時子ども支援「sonaeru」は、災害発生時に子どもたちの学びと居場所を支える取り組みです。本制度への登録により、自治体との連携体制を強化し、発災直後から迅速な支援の実施を目指します。

カタリバは今後も、行政・自治体・地域と連携しながら、災害時における子ども支援体制の強化に取り組みます。災害時に迅速に子ども支援を開始するためには、平時からのつながりづくりや支援に関する知識・ノウハウの共有が不可欠です。

そのため平時からの備えを進める取り組みとして新たに「そなえのわ」プロジェクトを立ち上げ、関係団体や地域とのネットワーク構築や学びの機会づくりを進めています。発災直後から子どもたちが安心して過ごせる環境を整え、日常を取り戻し、未来を描ける社会の実現を目指していきます。

なお、本取り組みは2025年の災害対策基本法改正により創設された「被災者援護協力団体」制度において、内閣府より登録を受け、活動をしています。平時から官民連携を目指しながら、迅速な災害時の子ども支援に取り組んでいます。

また、災害時子ども支援「sonaeru」の活動は、皆さまの寄付によって支えられています。

指定のご寄付はこちらから

▼災害時子ども支援「sonaeru」の詳細はこちら
https://www.katariba.or.jp/activity/project/sonaeru/action/52489/

問い合わせ

取材に関するお問い合わせは下記フォームにご入力ください。
https://www.katariba.or.jp/report/(担当:カタリバ広報 阿部)