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遺贈・相続コラム

遺贈寄付と生前贈与の違いとは?選び方や手続きの流れを解説

「自分が築いた財産を、未来の子どもたちのために活かしたい」
そう考えたときに浮かぶ選択肢のひとつが「寄付」です。

中でも、亡くなったあとに財産を寄付する「遺贈寄付」と、生きているうちに寄付を行う「生前贈与による寄付」には、それぞれに異なる特徴があります。

この記事では、2つの方法の違いをお伝えします。

遺贈とは?

「遺贈(いぞう)」とは、遺言書によって、遺言書を遺した方(遺贈者)がご自身の遺産の全部または一部を、遺産を受ける方(受遺者)に譲ることをいいます。

遺言書を作成し、亡くなった後に自分の意思で財産を分配する方法であり、法定相続人だけでなく、遠い親族や友人のほか、法人・団体なども受け取り先に指定できます

中でも、NPO法人や公益法人に相続財産を譲与すること「遺贈寄付」と呼びます。
「自分の財産を社会のために役立てたい」「生きた証を未来に残したい」という目的で選ばれるケースが増えています。

遺贈寄付は、生前のうちは自分の生活のためにお金を使い、亡くなった後に残ったお金を確実に社会へ想いを託せる方法で、
「自分の意思で財産の行き先を明確に決めておきたい」
「生前は家族や自分の生活を大切にしつつ、最期に社会へ貢献したい」
という方に向いている方法です。

💡遺贈についてはこちらの記事でも詳しく解説しています
遺贈とは?相続との違い、寄付の種類や手続きを解説

    生前贈与による寄付とは?遺贈寄付との違い

    「生前贈与による寄付」は、文字通り生きているうちに自分の意思で財産を寄付する方法です。
    自分の死後に行われる遺贈寄付とは違い、寄付先の活動を自分の目で見て、その成果や変化を直接感じられることが大きな魅力です。

    たとえば、寄付を通じて支援した子どもたちの成長を直にスタッフからの報告で知ったり、実際に現場を訪れて寄付先の活動の様子を見ることもできます。
    自分の想いが実際に社会に活かされている実感を得られるのが、生前贈与の大きな特徴です。

    また、遺言書を必要とする遺贈寄付と異なり、生前贈与はすぐに実行できるという手軽さもあります。

    「今の自分にできる形で社会に貢献したい」
    「寄付先と直接コミュニケーションを取りながら支援したい」

    という方に向いている方法です。

    遺贈寄付と生前贈与の違いを比較

     両者の違いを理解しておくことで、どんな方法が自分の希望や今の状況に合っているかを判断しやすくなります。

    生前贈与のメリット:

    • ・自分の好きなタイミングで寄付ができる
    • ・寄付先の活動を見届けられる
    • ・遺贈寄付のように執行者に手続き負担がかかるということがない

    遺贈寄付のメリット:

    • ・条件を満たせば相続税が非課税になる
    • ・贈与と違い、相手先との契約が不要
    • ・死後に余った財産から寄付を行うため、生きている間のお金の心配がない

    遺贈寄付と生前贈与による寄付、どちらを選ぶべきか迷う方も多いです。

    そんな時は、上記の表やそれぞれのメリットを参考に、自分に合っている方法はどちらか考えてみてください。
    家族がいる人は、ご家族の意見も聞きながら考えてみるのも良いでしょう。

    遺贈寄付の手続き方法と準備の流れ

    遺贈寄付を行うには、遺言書の作成が不可欠です。
    一般的な流れは以下の通りです。

    1.  寄付先を選ぶ
       信頼できるNPO法人や公益法人を選びます。活動内容や理念が自分の想いと合っているかを確認しましょう。
    2.  寄付内容を決める
       金額、資産の種類(現金・不動産など)、使途などを明確にします。寄付する財産によっては受け入れができない場合もありますので、寄付先に確認してみてください。
    3.  遺言書を作成
       公正証書遺言を選ぶと、公証役場にて法的にチェックしてもらえるため、確実でトラブルが少ない遺言書を作成することができます。
    4.  遺言執行者を指定
       相続人を指定することもできますが、法的に複雑な手続きが必要なため、弁護士や司法書士などの専門家を指定すると安心です。
    5.  相続発生後、執行者が寄付を実行
       遺言に沿って、遺言執行者が寄付手続きを行います。遺言執行者は相続人に執行手続きの報告(財産目録の作成等)を行い、滞りない執行手続きを行う必要があります。

     

    遺贈寄付を受け付けている団体では、遺言作成前の無料相談を行っていることも多く、早めに寄付先と意向をすり合わせておくとスムーズです。

    また、遺言執行者となる方がお近くにいらっしゃらない場合には、寄付先の方で紹介することも可能な場合がありますので、お問い合わせしてみてください。

    📓 関連記事
    遺言で遺産を寄付する方法は?遺言書の書き方や注意点を解説

    生前贈与による寄付の手続き方法と進め方

    生前贈与による寄付は、自分の意思で柔軟に進められる一方で、適切な準備をしておくと安心です。

    1. 寄付先を選ぶ
       自分が共感できる活動や、寄付金の使い道が明確な団体を選びましょう。
    2. 寄付内容と方法を決める
       金額のほか、一度きりの寄付か、継続的な支援(マンスリー寄付など)かを検討します。
    3. 寄付手続きを行う
       団体のウェブサイトや申込書を通じて寄付します。口座振込やクレジットカードなど、支払い方法を選択できます。
    4. 寄付証明書を受け取る
       多くの団体では、寄付金の領収書や証明書を発行しています。確定申告で寄付金控除を受ける際にも必要です。
    5. 団体との関係を深める
       活動報告会やニュースレターなどを通じて、寄付先の取り組みを見守りながら支援を続けることができます。

    生前贈与の魅力は、寄付を“いま”の社会に活かせること。
    自分の支援の先を見届けられるのは、大きなやりがいにもつながります。

    寄付先を選ぶときのチェックポイント

    • ・認定NPO法人・公益法人かどうか(国税庁や内閣府のサイトで確認できます)
    • ・寄付金の使途が明確か(活動報告や会計報告を公開しているか)
    • ・自分の想いと団体の理念が一致しているか

    寄付は「お金のやりとり」だけでなく、これまで大切に築いてきた財産を使って「寄付先に想いを託す行為」でもあります。
    ご自身の納得のできる活動内容や、信頼できる団体を選ぶことが大切です。

    💡 寄付先の選び方についてはこちらの記事でも解説しています
    遺贈による寄付先の選び方は?具体例を交えて解説

    カタリバでは遺贈寄付・生前寄付を受け付けています

    認定NPO法人カタリバは、「どんな環境に生まれても、未来をつくり出す力を育める社会を」という理念のもと、20年以上にわたり全国で子ども支援に取り組んでいる団体です。

    東日本大震災後の被災地支援をはじめ、困難な環境にある子どもへの学習支援、地域での居場所づくりなど、日本の子どもの未来をつくるための活動を展開しています。

    遺贈寄付・生前贈与によるご寄付の受け入れについて

    カタリバでは、遺贈によるご寄付の受付を行っています。これまでにも託していただいた想いを、子どもたちの学びと成長のために活用してきました。

    また、生前贈与によるご寄付も、大きな活動の原動力となっています。
    「自分の元気なうちに社会に還元したい」「教育を支えたい」という想いを、確実に子どもたちの未来につなげる形でお預かりしています。

    子どもたちの可能性を支えるために、あなたの想いを未来へ託してみませんか。
    遺贈寄付の詳細やご相談については、以下のページでご案内しています。

    カタリバの遺贈寄付について詳しく見る

    まとめ:想いを未来へつなぐ寄付という選択

    相続や遺言による遺贈寄付、生前に行う寄付はいずれも、自分の財産を社会のために活かす手段のひとつであり、制度を正しく理解し活用することで、税の負担を抑えながら社会に貢献することができます。

    寄付にはさまざまな形がありますが、生前に支援の意思を示す方法も、遺言によって未来に託す方法も、どちらも自分の考えや価値観を社会に反映する手段です。

    大切なのは、「どんな想いを、どんな形で残したいか」を考えることではないでしょうか。
    寄付は、その想いを具体的な行動に変えるための選択肢のひとつとして、これからの社会をより良くしていく力になるかもしません。


    監修者

    小林 暁(こばやし さとる) 司法書士・行政書士・承継寄付診断士
    司法書士法人あかつき総合法務事務所 代表司法書士開業当初から相続の専門家として100件以上の相続手続きを支援。遺贈寄付の相談にも積極的に対応し、20件以上の寄付を通じた想いの承継をサポートしてきた。2008年 立教大学法学部法学科卒業
    2011年 行政書士試験合格
    2012年 宅地建物取引士試験合格
    2016年 司法書士試験合格
    2018年 都内司法書士事務所に就職
    2019年 独立・開業