認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都中野区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、企業や自治体からの人材育成や社会貢献を目的とした、中長期的な人材出向・派遣の受け入れをおこなっています。外部の新しい視点を取り入れながら活動をアップデートすると同時に、組織の枠を超えて子ども支援の輪を広げていくことを目指しています。
人材育成や社会課題の解決に向けた、「組織間人材交流」
昨今、大企業や行政の人材がNPOやスタートアップ企業で社会課題解決や新規事業創出などを経験する、人材交流の動きが広がっています。この動きを通して、問題解決力や創造性の向上、事業の推進スピードの加速や組織の活性化などが期待されています。
例えば東京都では、東京の経済成長と国際競争力の向上を目指して、人材を育成したい大企業から事業成長を加速させたい中小企業・スタートアップへの人材交流を促進する取り組み(*1)を、2023年からスタートさせました。
また、CSRやCSVといった企業による社会貢献のあり方も多様化する中で、NPOなど社会課題解決の活動をおこなう組織への資金援助だけでなく、社員がNPOの現場に直接参画する「人材出向」という形を選択する企業もあらわれています。
(*1)東京都「大企業と連携した中小企業・スタートアップの成長促進に向けた人材交流支援事業」
事例紹介
カタリバでは2024年以降、1年〜2年の期間で、カタリバの事業部に所属して職員として活動する「出向」の受け入れを積極的におこなっています。
<長野県教育委員会>
長野県教育委員会は、令和7年度に、現職の小学校教員をカタリバへ派遣しています。教員がNPOを経験し、教育現場に持ち帰ることで、学校とは異なる機関の視点を実践的に取り入れ、支援の場を広げる取り組みを進めています。
●受け入れ事業: メタバース空間を活用して不登校の子どもの居場所をつくり、学びや社会的自立をサポートするオンライン不登校支援プログラム「room-K」
●活動期間:2025年4月~2026年3月の1年間
●活動内容: 子ども支援の現場を運営するリーダーとして、メタバース空間におけるコンテンツ運営やスタッフのサポートを担当。
▼長野県教育委員会から出向したスタッフのインタビュー
教員がNPOに出向。オンラインの不登校支援に参画して見えた学校教育の可能性
「新しい視点が生まれた」、受け入れた現場から見える変化
カタリバにおいても、異なる文化や専門知識を持つ方々が加わることで、自分たちの活動を客観的に見つめ直したり、議論が活発になったりする良い機会となっています。実際に現場のスタッフからは、「新しい視点・連携が生まれた」といった前向きな変化の声が聞かれています。
「前提知識が異なる方とご一緒することで、自分たちの仕事の進め方や組織のあり方を客観的に捉え直し、言語化するきっかけになっています」
「ミーティングの際、これまでのカタリバにはなかった視点での意見をもらえるようになり、議論が深まりました」
「出向者の方に健康管理部門の方をご紹介いただき、カタリバの労務担当者から施策についてヒアリングをさせていただいたり、他の部署の方に子どもたちが訪れる拠点でキャリア授業をおこなっていただくなど、普段なかなか繋がることができない方々との貴重な機会をいただくことができました」
「出向期間が終了し、元の職場に戻られた後も、新たな協業の機会を検討いただくなど、継続的な関係性が築けていることは非常にありがたいと感じています」
組織を超え、支援の輪を広げていくために
変化の激しい社会の中で、さまざまな環境に置かれた子どもの学びを支え意欲や創造性を育んでいくことは、一つの組織の力だけで実現できることではありません。
企業や自治体から参画いただく方々の存在が、事業の推進力になるだけでなく、カタリバの組織としてのあり方を問い直す貴重な機会になっています。また、現場での経験をそれぞれの組織へ持ち帰っていただくことは、子どもを支える支援の輪をさらに広げる大きな力になると考えています。
今後も、組織の枠組みを越えて知見を共有し合える仕組みとして、積極的な受け入れをおこなってまいります。
お問い合わせ
越境学習プログラムや長期派遣型研修、長期社会体験研修など、各制度に合わせて柔軟に調整いたします。人材出向をご検討中の企業・行政機関等の皆さまは、まずはお気軽にご相談ください。
本件に関するお問い合わせは、下記までメールにてご連絡ください。
認定NPO法人カタリバ 経営管理本部 人材戦略チーム
Email:saiyo@katariba.net