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認定NPO法人カタリバ (認定特定非営利活動法人カタリバ)

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NewsRelease/NPOカタリバ 代表理事 今村久美による初の著書『NPOカタリバがみんなと作った 不登校ー親子のための教科書』が2/8発売

お知らせプレスリリース

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下 カタリバ)代表理事 今村久美は、不登校の子どもたちやその保護者、子ども・家庭を支える教育関係者や行政の方たちに向けて、『NPOカタリバがみんなと作った 不登校ー親子のための教科書』を執筆しました。2月8日(水)にダイヤモンド社より発売されるのでお知らせします。

<3/15追記・初版に関するお知らせと訂正>
『NPOカタリバがみんなと作った 不登校―親子のための教科書』初版のP.266で、「*このサポートシートの設問は、『特定非営利活動法人多様な学びプロジェクト』作成の『学校依頼文フォーマット』を参考にさせていただいております」という注釈が抜けていました。関係各位・読者の皆さまには、謹んでお詫び申し上げます。

オフラインとオンラインで不登校の子どもたちの居場所を用意してきたカタリバ。代表理事 今村が不登校支援の知識を結集し、初めての著書を発売

2022年10月27日に公表された文部科学省の調査(*1)によると、日本の小中学校における不登校の児童生徒をふくむ「長期欠席者」の数が、過去最多である約 41 万人(413,750 人、うち不登校児童生徒は約24万人)に上ることが明らかになりました。この数字はここ9年間連続して増加しつづけており、特に最新の調査では、前回の調査から約13万人増加(うち不登校児童生徒は約5万人増加)し過去最大の増加率となっています。

カタリバは2015年に島根県雲南市の教育支援センターで不登校の子どもたちへの支援事業をスタートしました。その後都内の放課後施設での支援や、オンラインを活用した不登校支援に取り組み、オフライン・オンラインの両輪で不登校の子どもたちに学びの場を届けてきました。

これらの活動を通して、さまざまな事情から学校に行くことが難しいと感じる子どもたちと出会う中で、子どもたちだけでなく、保護者をはじめとする周囲の大人たちもまた多様な悩みを抱えていることが見えてきました。そうした不登校の子どもたちを支える周囲の大人の悩みや苦しみに寄り添いたいと考え、代表理事 今村とカタリバの現場スタッフが、教育やこころの専門家、不登校と向き合ってきた親子たちと話し合い、みんなの知恵と経験を結集して、不登校の子どもたちに伴走するためのガイドブックとして、書籍にまとめました。

代表理事 今村にとって初めての著書となり、この書籍の印税は、不登校支援をはじめとしたカタリバの活動に活用します。


(*1)文部科学省「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
https://www.mext.go.jp/content/20221021-mxt_jidou02-100002753_2.pdf

特設サイト

https://book.katariba.online

書籍情報

書名:NPOカタリバがみんなと作った 不登校ー親子のための教科書
著者:今村 久美
定価:1,540円(本体1,400円+税10%)
発売日:2023年2月8日
発行:ダイヤモンド社
商品情報ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/4478116547


【目次(一部抜粋)】
<巻頭特典>不登校に悩む親子のためのお役立ちアドレス一覧
マンガ:不登校は突然に起こる

第1章 不登校は、誰がなってもおかしくない
「不登校」「長期欠席者」は親世代の頃と比べて激増している
「隠れ不登校」の子どもたちは、「不登校」の3倍も!?
不登校の〝本当の原因〟は、簡単には分からない
不登校は、その子のせいではない
不登校は〝法律違反〟ではない。うしろめたさを感じなくて大丈夫 

第2章 「学校に行きたくない」。その時、どうすれば?
ほとんどの親が寝耳に水! でも実は〝突然〟ではない
心のエネルギーが回復していくプロセスを知ろう
「なぜ、学校に行けないの?」と問い詰めても、あまり意味はない
不登校の身体症状、何科にかかればいいの?
医療機関にかかる時、気をつけることなど
「もしや、いじめ?」と思ったら注意深く観察しよう
「発達障がい」や「ギフテッド」かもと思ったら
「死にたい」と言う、暴力をふるう等、緊急を要するケースは 

第3章 不登校の子によりそう時の7つの心得
⒈ 子どもを「真ん中」にして考える
⒉ 思春期という世代を理解する
⒊ 同質性の高い世界から外に連れ出そう
⒋ 「ナナメの関係」を築ける誰かを一緒に探す
⒌ 子どもの「レジリエンス」を育む
⒍ 子どものペースを大切にしよう
⒎ 親こそ心身のケアを 

第4章 学校や先生との関わり方
「今日は休みます」の電話をするのがつらい時は?
苦手な先生が熱心に家庭訪問。板挟みで困る時には?
担任の先生とうまくいかない時は?
不登校でも〝出席扱い〟にしてもらえることがある?
学校を休んでいるのに外で遊んでいいの?
公立の小中学校間での転校は可能? 

第5章 大丈夫! 相談機関や支援施設はこんなにある!
学校内で解決できなかったら、自治体の相談機関へ
有意義な「相談」にするためには?
不登校の子の「保護者会」には、経験者ならではの情報や共感が
気持ちを整理したい時には「カウンセリング」もひとつの手
民間カウンセリングを選ぶ時の注意点
不登校児の学びを支え、居場所となる公的機関は?
老舗から“オルタナティブ”まで。特徴的なフリースクール
街の中にもある、不登校の子の「居場所」 

第6章 「オンライン」という新しい解決法
オンラインによる支援でつながれる子が増えた!
メタバース登校ができる? カタリバが立ち上げた「room-K」
オンラインツールを使う時のポイント
オンライン上の居場所やフリースクールには2つのタイプがある
自主学習のためのオンライン学習ツール 

第7章 こんな時、どうする? 先輩親子からのヒント
夫婦間、家族間で意見が合わない時は?
不登校の子のきょうだいも学校に行きたくないと言い出したら?
昼夜逆転してしまった時は?
子どもがゲームやSNSにどっぷりと浸かってしまったら?
わが子の不登校、職場や近隣に知られるのが怖い
子どものサポートで仕事が続けられない 

第8章 不登校の子の進路選択
進路については早めに情報収集と相談を
不登校からの進学先 増えつつある選択肢
「高校からはリセットして学校生活を楽しみたい!」なら「全日制高校」
自分に合った時間を選んで毎日学校に行きたいなら「定時制高校」
自分のペースを大切に、通学、学習をしたいなら「通信制高校」
通信制高校選びのチェックリスト
高校を卒業しなくても大学進学は目指せる 

終章 不登校の未来を変える
「不登校」の増加は子どもたちからのアラートでもある
学びのサポートシート 

著者プロフィール・メッセージ

●認定NPO法人カタリバ 代表理事 今村久美

慶應義塾大学卒。2001年にNPOカタリバを設立し、高校生のためのキャリア学習プログラムの提供を開始。2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供、コロナ禍以降は、経済的事情を抱える家庭に対するオンライン学習支援やメタバースを活用した不登校支援を開始するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組む。ハタチ基金代表理事。地域・教育魅力化プラットフォーム理事。文部科学省中央教育審議会委員。経済産業省産業構造審議会臨時委員。

●メッセージ
2022年、小中学校を年間30日以上休んでいる「長期欠席」状態にある小中学生の数は、昨年度から13万人増加の413,750 人( うち「不登校」と見なされる小中学生は5万人増加の約24万人) に上る状況になりました。

「学校にはどうにか行くけれど保健室等におり教室には行かない子ども」「教室にはいるが授業に参加しない子ども」など”不登校傾向”の子どもを含めると、もっと多くの子どもたちが今の環境に苦しんでいたり、学びにつながれていないことが考えられます。

カタリバでは2015年より、不登校支援に取り組んできました。コロナ禍以降は、オンラインでの支援にも力を入れています。たくさんの子どもたち、そして保護者を見ている中で気づいたのは、「不登校の子どもたちはもちろん、その子を支える保護者も苦しい」ということでした。

この本は、そうした保護者の方たちの心が少しでも軽くなることを願って、つくりました。

「教科書」というタイトルではありますが、私たちもまだ、不登校への解決策が完全に見えているわけではありません。いろんな親子に話を聞いたり、学校や自治体と話しながら、アップデートを続けています。「私はこんなところに困ったよ」「こうしたらうまく行った」という感想・体験談なども、ぜひ聞かせてください。

また、「保護者にどう対応しよう?」「どういう支援が必要なんだろう?」と考える教育関係者にも手に取っていただけたら、嬉しいです。子どもたちをどうやって家庭や地域や社会で支えていくか、ともに考えていける仲間が、この本を通して増えていくことを願っています。

 

推薦コメント

●教育ジャーナリスト おおたとしまささん

この本を熟読して、そして、すべて忘れてください。
突然やってくる「不登校」に慌てふためく親に必要な「いろは」が網羅され、とても丁寧に書かれています。「いろは」を知らないと、良かれと思って地雷を踏んでしまうことがありますから、まずは本書を落ち着いて熟読しましょう。
でも、「情報」「方法論」「言葉」に囚われていると、目の前の子どもをちゃんと見られなくなることがあります。それが第三者のかかわりと、親子のかかわりの違いです。ですから、本書を熟読して「いろは」を自分にインストールしたら、細かいことは忘れて、目の前のわが子をありのままに眺めてください。
そうすればきっと、憑き物が落ちたようになって、わが子に対して自分がどんな構えでいればいいか、自ずと見えてくるようになるはずです。

●新公益連盟 代表理事   白井智子さん

私が25年前にフリースクールを立ち上げた頃、”不登校は自己責任”という社会でした。「親が悪い」「いや学校が悪い」という責任の押しつけ合いの中で、差別を受け、消耗していく子どもがたくさんいました。いま時代は大きく変わり、不登校はどんどん増え、全く特殊ではなくなりました。
子どもたちにあるのは、”学校に行く義務”ではなく、”自分に必要な学びの機会を得る権利”です。この本はその前提に立ちながら、誰のことも敵にせず、現実的な解決策を探すためにそっと伴走してくれます。こうした本がいらなくなるくらい、すべての子どもたちが当たり前に支えられる世の中を残したいけれど、まだまだ道半ば。大人たち、一緒に頑張りましょう!

●哲学者・教育学者 苫野一徳さん

最高の「教科書」決定版。何をどう考えればいいんだろう? その根本的な考え方から、超実践的なアイデアや情報の数々まで、豊富に学べる……だけではありません!どこまでもやさしく寄り添いながら、読む人を支えてくれる。安心感を与えてくれる。こんなにも実用的なのに、ホロホロと泣けてくるのは一体なぜだ!?

認定特定非営利活動法人カタリバとは

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

<団体概要>
設立   :2001年11月1日
代表   :代表理事 今村久美
本部所在地:東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(宮城県女川町・岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区・全国)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
URL   : https://www.katariba.or.jp/

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(担当:カタリバ広報 山本)