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認定NPO法人カタリバ (認定特定非営利活動法人カタリバ)

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PressRelease/NPOカタリバ、不登校に関する子どもと保護者向け実態調査を実施。調査結果を元に、当事者たちがリアルを語る座談会を12月11日に開催

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、2023年11月に不登校傾向の当事者を含めた子どもと保護者2万5,953人を対象に、不登校の原因や活用している支援などに関する実態調査を実施しました。そしてこのたび、調査結果を読み解きながら、学校関係者や保護者らとともに当事者たちの生の声から現場のリアルを捉えるとともに、支援のこれからについて考える「不登校支援最前線ラウンドテーブル2023」を12月11日(月)にオンライン開催します。本イベントは、メディア関係者の皆様を対象といたしますので、合わせてお知らせします。

不登校の子どもは過去最多を更新。公的支援は拡充路線も、依然不足の状態

文部科学省による調査(*1)で、日本の小中学校における不登校の児童生徒を含む「長期欠席者」の数は約 46 万人(460,648人 、うち不登校児童生徒は約30万人)に上り、昨年に引き続き過去最多を更新しました。

調査結果からは約40%の子どもたちが学校内外の相談機関で相談を行った経験がなく、そのうちの半数の子どもたちが90日以上学校を欠席していることが分かっており、何の支援にもつながっていない子どもたちの存在も課題となっています。学びの多様化学校の増設、スクールカウンセラーの増員が施策として上げられていますが、まだ公的な支援が充実しているとは言えない状況です。

*1:文部科学省 令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果
https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_1.pdf

自主調査で見えてきた、不登校児と同程度の割合いる「形だけ登校」の存在

カタリバでは、2015年より島根県雲南市内で教育支援センターを運営する他、2018年には都内に不登校の子どもたちの居場所を開設、2021年からはメタバースを活用した支援、オンラインでの悩み相談窓口など、さまざまな形で不登校の子どもたちを支援してきました。前述の文部科学省による調査から、不登校の子どもたちの大局的な状況が明らかになりましたが、支援現場で出会った子どもたちとの関わりからは、調査で示されているような数字からだけでは読み取りきれないさまざまな状況が垣間見えます。

オンライン相談窓口に子ども本人から寄せられた相談の中には「クラスで嫌がらせを受けている友だちがいる。自分は被害者ではないけれど、その場面を見ていてつらい気持ちになる。」といった声も寄せられており、登校してはいるものの複雑な思いを抱えて学校生活を送る子どもの存在も見えてきています。

そこでカタリバは、不登校や不登校傾向の子どものみならず、登校している子どもたちも含めた5,953人、また保護者20,000人に対して、学校に行きたくないと感じる理由や、どのような支援を活用しているのかなど、不登校に関する子どもと保護者向けの実態調査を実施しました。

調査結果からは、年間30日以上欠席した不登校の子どもとほぼ同じ割合で「基本的には教室で過ごし、皆と同じことをしているが、心の中では学校に通いたくない・学校が辛い・嫌だと感じている」という「形だけ登校」している子どもたちの存在が浮かび上がってきました。「不登校」という行動として表出していないものの、見逃せないサインとも捉えられそうです。

調査結果を元に、当事者たちがリアルを語る座談会を12月11日に開催

このたび、文部科学省から発表された調査結果、また今回カタリバで実施した自主調査の結果をもとに、データを読み解きながら、ゲストらとともに不登校の現場でいま一体何が起こっているのか、現状の課題とこれからについて語る「不登校支援最前線ラウンドテーブル2023」を12月11日(月)にオンライン開催します。

ゲストには、学校教員、スクールカウンセラー、不登校支援事業の担当者、不登校の子を持つ保護者などを迎え、今回の調査結果から見えること、そこで示されている結果について、現場にいる当事者たちが持っている感覚としては実際にどうなのか、など生の声や本音を聞きながら、不登校の児童生徒30万人の裏側にある課題の本質に迫ります

本イベントの参加者全員が、この社会問題に取り組む当事者として、不登校の子どもたちが誰一人取り残されず学びにつながる未来に向けて、明日からの新たな一歩を踏み出すヒントを得る機会になればと考えています。

イベント概要

日 時:12月11日(月) 19:00-21:00 (※途中参加・退室可)
場 所:オンライン(Zoom)
対 象:メディア関係者のみなさま
参加費:無料
申 込:https://www.katariba.or.jp/report/
※個別取材のご希望がある場合、備考欄に取材対象者と合わせてご記入ください。
申込締切:12月10日(日) 23:59
参加方法:お申込みいただいた皆様へイベントまでに視聴用URLをお送りいたします。

<プログラム>
19:00 開会
19:02 トレンドスピーチ「不登校調査結果をうけて」
19:15 カタリバの実態調査結果について
19:35 トークセッション
20:35 質疑応答
20:55 事務局からのご案内 / 閉会

<登壇者>
●認定NPO法人カタリバ代表理事 今村久美
●不登校支援にあたる学校教員
●スクールカウンセラー
●認定NPO法人カタリバ 不登校支援事業担当者
※プログラム内容、登壇者・タイムスケジュールは変更になる場合がございます。

■認定特定非営利活動法人カタリバとは

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

<団体概要>
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地 : 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
URL: https://www.katariba.or.jp/

■問い合わせ

取材に関するお問い合わせは下記フォームにご入力ください。
https://www.katariba.or.jp/report/(担当:カタリバ広報 山本)