「悔しくて涙が出た。それでも僕がインターンを続けた理由」 ”子どもの貧困”と向き合う大学3年生・あっきーの場合


NPOカタリバは、東京都足立区より委託を受け、生活困窮世帯の子どもたちのための居場所「アダチベース」を運営しています。
都内の大学3年生”あっきー”こと中村彬裕さんは、2016年7月よりインターンとして、子どもたちに向き合う日々を送っています。
「悔しくて涙が出た」こともあるという、あっきー。どんなやりがいや悩みを持って、インターンをしているのか、聞いてみました。

インターンを始めたきっかけは?

2014年に被災地・岩手県大槌町で、NPOカタリバが運営する被災地の放課後の子どもたちの居場所”コラボ・スクール”などでインターンをしていました。その経験で、様々なことに興味が出て、いろいろなことを試したのですが、一番情熱を燃やせるのは教育に関することでした。そのため、一度、がっつりと関わり、自分に合っているのか、追求したいテーマなのかを確かめたかったからです。

インターンではどんなことをしていますか?

アダチベースには中学生が毎日やってきます。彼らの学習支援に関わること全般を行っています。具体的には数学の授業や個々の学習進度のモニタリング方法の設計と実施、子どもたちの学習内容を高めるための専門的な知識の習得と活用、インターン生1名のマネジメントなどです。インターンが設計まで任されるのは重いのではないかと思われそうですが、カタリバの「どんどんやってみよう!」というTry&Errorを繰り返せる風土は心地よく、当事者意識を持ちながらやっています。

アダチベースの学習支援で大切にしていることはどんなことですか?

「自律した学習者を育てる」ということをアダチベースではゴールにしています。例えば、特に、知識だけではなく、学習方法を工夫することに重きを置いて指導しています。こちらが一方的に教材を用意し、子どもたちにやらせる、ということはしません。英語や数学の勉強という機会を通して、”自分で学ぶ力”を子どもたちに持ってもらうことが、将来、大人になっても生きていくための力になると考えているからです。

塾でのアルバイトとの違いはありますか?

目指しているものが、学力向上よりも子どもたち自身の自律であるという点が違っていると思います。もちろん定期試験に向けて集中的に勉強をしたりということは行います。けれども、狙いが違います。アダチベースでは貧困の連鎖を子どもたち自身の力で断ち切るために、学習のその先にある自律を見ています。また、東京大学の研究室と連携して「認知カウンセリング」を取り入れた学びの構築にも取り組んでいます。何より、塾だったら、自分で授業設計をしたり、いろいろチャレンジできないのではないかなと思います。

どんなスキルを身につけたいと思って始めましたか?

チームでプロジェクトをうまく運営するスキルを身につけたいと思っていました。これまで、自分の話が、思ったより相手に伝わっていないというズレをいつも感じてきました。

そのスキルは身についたと感じていますか?

アダチベースでは中学3年生の学習支援をしています。彼らに、高校受験に対するモチベーションを上げてもらいたくて、いろいろと話をしたのですが、全く伝わってる感じがしなくて落ち込みました。その後、職員からアドバイスをもらい、伝え方を改善してみました。すると、みんなきちんと聞いてくれていて、伝わったと感じることができました。この経験は、自分の自信にもなりました。

活動してから、大学の授業に対してどう感じるようになりましたか?

子どもの貧困というトピックに対し、アンテナが立つようになりました。教育学部の授業では、統計資料や国の対策などのマクロな話が多いですが、私はその先にある実際の子どもの変化を具体的に知っています。だから「この施策をしたら、子どもたちの暮らしはこう変わるだろうか?」「この取り組みは、実際に現場でやるならどうなるんだろう?」とマクロとミクロをつなげて考えられるようになりました。

活動の中での失敗体験は?

悔しくて、不甲斐なくて、涙が出たことがあります。
それは授業設計者なのに、自分自身の授業もうまくいかないし、自分が設計した授業をほかのインターンにも実施してもらったけれども彼らもしっくり来てなかった時です。申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。。でも、プライドが邪魔して、誰にも相談できませんでした。そんなとき、職員の方と授業についてミーティングしていて、うまくいっていない悔しさで涙がこぼれました。でもそのときに、「なんでも相談していいよ」と言ってもらい、これからはちゃんと頼ろう相談しよう、と気づくことができました。

そのプライドはどんなものだったんですか?

大槌でやってきたから任せてもらってるんだ、自分が設計担当者としてしっかりしなきゃ、と思っていました。また、「ほめられたい、すごいと思われたい、がんばってると思われたい」という承認欲求があり、なかなか自分ができないということに向き合えませんでした。

インターンをどうして続けているんですか?

目の前で子どもの変化を感じることができることは、本当にやりがいがあります。子どもの表情がよくなったときや自分から質問できるようになったとき、集中力が続くようになったときなど、心から嬉しくなります。
また、「仲間」の存在も大きい支えです。ここアダチベースで一緒に活動する職員やインターン、ボランティアの皆は、大学の友人とは違う、同じ志を持った「仲間」です。ときには人生の相談もでき、がんばる力や勇気をもらっています。

今後の進路は?

大きい方向性は、やっぱり教育です。アクティブ・ラーニングなどの教育の最先端を取り組むか、恵まれない子どもたちに教育や学びを届けるか、NPO職員を金銭的にサポートする会社などで働くか、考え中です。これらの方向性は、全てアダチベースでの経験から出てきた考え方です。

今、このページを見て、インターンやってみようか迷っている人へ一言!

僕はインターン期間を5ヵ月延長してまで続けました。続けるかどうか悩んだとき、同じインターン仲間から、「やらない後悔よりやる後悔だよ」と言われ、ふんぎりがつきました。
社会に出る前の大学生という環境だからこそ、時間やお金を気にしなくてもいい期間でもあるはず。興味が向いたのであれば、試してみて、だめだったらやめればいいくらいの気持ちで、ぜひ活動してみましょう!

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