子どもに関する募金活動について

■目次
1. 日本での子ども募金のはじまりと使い道
 ー全国孤児一斉調査の結果
2. 世界での子ども募金のはじまり
3. 世界の募金活動と日本の比較
 ーイギリスの募金・寄付総額
 ーアメリカの募金・寄付総額
 ー日本の募金・寄付総額
4. 世界で募金活動が活発な国ランキング
5. 2009年~2012年までの日本における募金団体への寄付総額推移(個人)
 ー2009年寄付状況
 ー2010年寄付状況
 ー2011年寄付状況
 ー2012年寄付状況
6. 子どもへの募金活動の寄付割合
7. 安心して寄付できる「子ども募金運営団体」の特徴
 ー【調査結果】子ども募金運営団体などの寄付先を選ぶ際に重視したこと
 ー【調査結果】募金運営団体への寄付方法
 ー【調査結果】募金運営団体への寄付動機
8. NPO法人カタリバの子ども募金活動
9. 募金団体への寄付(法人の場合)

日本での子ども募金のはじまりと使い道

日本で子どものための募金活動が始まったのは、昭和22年に行われた「国民たすけあい運動」が最初だと言われています。この募金活動によって集まった金額は当時の金額で5億9,000万円、現在の価値に例えると約1,200~1,500億円ほどの募金が集まったとされています。

日本で初めての募金活動だったにもかかわらず大きな反響があった背景には、昭和20年8月15日に終戦を迎えた日本が戦争によって両親を亡くした子どもを含めた「子どもたちの保護」を訴え、その必要性を国民が感じとったことが影響していると言われます。

集まった募金は、子どもたちが安心して暮らせる民間の社会福祉施設の活動資金として使われました。

(参照:赤い羽根共同募金 「共同募金の歴史」 http://www.akaihane.or.jp/about/history/history01.html

<昭和23年に公開された全国孤児一斉調査の結果(厚生省調べ)>

ご紹介したように「子どものための募金活動」のきっかけになった「戦災孤児を含む孤児」ですが、当時の孤児数に関する調査結果が残されています。今回は、その調査結果の中から特に孤児数が2000人以上と多かった都道府県をご紹介します。

※一覧の中にある「施」「祖」「独」はそれぞれ下記の内容を指しています。

施:施設収容保護

祖:祖父母など親戚・知人による保護

独:保護者なしで独立して生活を営むもの

全国合計:123,511名(施:12,202名、祖:107,108名、独:4,201名)

北海道:3,443名(施:369名、祖:2,979名、独:95名)

秋田:2,054名(施:38名、祖:1,951名、独:65名)

茨城:3,628名(施:163名、祖:3,414名、独:51名)

埼玉:4,043名(施:180名、祖:3,751名、独:112名)

千葉:2,375名(施:493名、祖:1,817名、独:65名)

東京:5,830名(施:1,703名、祖:3,861名、独:266名)

神奈川:2,486名(施:655名、祖:1,783名、独:48名)

岐阜:4,365名(施:111名、祖:4,083名、独:171名)

愛知;4,533名(施:533名、祖:3,798名、独:202名)

京都:4,608名(施:584名、祖:3,823名、独:201名)

大阪:4,431名(施:1,413名、祖:2,836名、独:182名)

兵庫:5,970名(施:662名、祖:5,045名、独:263名)

広島:5,975名(施:456名、祖:5,519名、独:-名)

福岡:3,677名(施:584名、祖:2,989名、独:104名)

長崎:2,313名(施:357名、祖:1,851名、独:105名)

鹿児島:3,184名(施:122名、祖:2,972名、独:90名)

(参照:戦争孤児の会「全国孤児一斉調査」http://www16.plala.or.jp/senso-koji/kousei2.html

世界での子ども募金のはじまり

世界の「子ども募金活動」に目をやると、昭和21年に設立したユニセフが、第二次世界大戦で被災した子どもたちのために昭和23年に行った「子どもための募金」が最初だと言われています。この募金活動によって、当時の金額で1,070万ドルが集まったと言われています。

(参照:ユニセフ 「ユニセフについて」https://www.unicef.or.jp/about_unicef/historical_details.html)

世界の募金活動と日本の比較

世界では、募金活動や寄付が文化として根付いている国もあります。今回は、イギリス・アメリカ・日本の募金活動・寄付額の違いについてご紹介します。

イギリスの募金・寄付総額

イギリスでは、個人の募金・寄付総額が約1兆8,100億円でした。(為替レート:1ポンド=170.8円の時)名目GDPに占める割合は、0.6%です。この調査が行われた2014年のイギリス人口は6460万人なので、一人あたりに換算すると約28,019円の募金活動・寄付を行っていることになります。

アメリカの募金・寄付総額

アメリカでは、個人の募金・寄付総額が約27兆3,504億円でした。(為替レート:1ドル=105.8円の時)名目GDPに占める割合は、1.5%です。この調査が行われた2014年のアメリカ人口は3億1879万人なので、一人あたりに換算すると約85,794円の募金活動・寄付を行っていることになります。

日本の募金・寄付総額

日本では、個人の募金・寄付総額が約7,409億円でした。名目GDPに占める割合は、0.2%です。この調査が行われた2014年の日本人口は1億2708万人なので、一人あたりに換算すると約5,830円の募金活動・寄付を行っていることになります。
このように各国の募金・寄付金額と比較すると、イギリスは日本における一人あたりの寄付金額の4.8倍、アメリカは14.7倍に当たることがわかりました。

(参照:GJ2015_infographics http://jfra.jp/wp/wp-content/uploads/2016/01/GJ2015_infographics.pdf

世界で募金活動が活発な国ランキング

2012年に公表された世界寄付金の支出指数ランキングによると、「金銭による寄付金の支出」を行っている人の割合が多い国トップ5は、1位がアイルランド、2位がオーストラリア、3位がオランダ、4位が英国、5位がインドネシアとなっており、日本は40位であることがわかっています。

ちなみに、ボランティア活動部門では日本は53位、援助部門では138位、寄付金の支出・ボランティア・援助を総合したランキングでは、日本は85位でした。

(参照:Charities Aid Foundation(CAF)“WORLD GIVING INDEX 2012  https://www.cafonline.org/docs/default-source/about-us-publications/worldgivingindex2012web.pdf

2009年~2012年までの日本における募金団体への寄付総額推移(個人)

2009年から2012年までの日本における募金団体への寄付総額推移(個人)を見ると、2011年が最も多く1兆3,372億円(内訳 寄付:5,182億円、震災寄付:5,000億円、会費:3,190億円)となっており、2011年を境に日本における募金活動・寄付文化は一つのムーブメントになったと言えます。

2009年寄付状況

寄付額:5,455億円

会費:3,755億円

寄付推計者数:3,766万人

寄付者率:34.0%

15歳以上人口:1億1,063万人

2009年は、日本人の3人に1人が募金団体に寄付していました。寄付推計者数と寄付総額(寄付額+会費)から1人あたりの寄付額を換算すると約24,456円でした。

2010年寄付状況

寄付額:4,874億円

会費:2,362億円

寄付推計者数:3,733万人

寄付者率:33.7%

15歳以上人口:1億1,070万人

2010年は、日本人の3人に1人が募金団体に寄付していました。寄付推計者数と寄付総額(寄付額+会費)から1人あたりの寄付額を換算すると約19,384円でした。

2011年寄付状況

寄付額:1兆182億円(震災寄付含む)

会費:3,190億円

寄付推計者数:7,026万人

寄付者率:68.8%

15歳以上人口:1億,248万人

2011年は、日本人の3人に2人が募金団体に寄付していました。前年と比較すると、約2倍の人が募金活動に協力したことになります。寄付推計者数と寄付総額(寄付額+会費)から1人あたりの寄付額を換算すると約19,032円でした。

2012年寄付状況

寄付額:6,931億円

会費:3,227億円

寄付推計者数:4,759万人

寄付者率:46.7%

15歳以上人口:1億,202万人

2012年は、日本人の約半数の人が募金団体に寄付していました。2011年に比べると募金活動に協力する寄付者数は減少したものの、寄付者率は2010年よりも13ポイントも高い結果になりました。寄付推計者数と寄付総額(寄付額+会費)から1人あたりの寄付額を換算すると約21,345円でした。

(参照:GJ2015_infographics)

子どもへの募金活動の寄付割合

ここまで、日本における募金活動への寄付金額についてご紹介しましたが、実際に「子ども」に対する募金活動はどれほどの規模で行われているのでしょうか。

日本ファンドレイジング協会「寄付白書2010」で紹介されている「2009年に寄付を行った人の分野別割合」では、「子ども・青少年育成」に対して寄付金の2%もないことがわかっています。

ちなみに、この調査で最も分野別割合が高かった共同募金の分野別助成配分は、高齢者福祉が14.1%、障害児・障害者福祉が10.7%、児童・青少年福祉は9.3%、住民全般が32.1%、歳末たすけあいが31.1%と、子どもに配分される寄付金は10%を切っていることがわかります。

このように、子どもに対する募金活動の土壌は発展途上であるというのが現状です。

(参照:旧中央三井信託銀行 調査レポート2011/夏 No.74 「わが国寄付動向について」
http://www.smtb.jp/others/report/economy/cmtb/pdf/repo1106_2.pdf

安心して寄付できる「子ども募金運営団体」の特徴

今後、募金活動を行う団体に寄付をしようと考えているかたに見ていただきたい3つの調査結果「募金運営団体を選ぶ際に重視したこと」「募金運営団体への寄付方法」「募金運営団体への寄付動機」についてご紹介します。

【調査結果】子ども募金運営団体などの寄付先を選ぶ際に重視したこと

寄付に関する意識調査の中で、「寄付先を選ぶ際に重視したいこと(複数回答)」をヒアリングした結果、以下のような調査結果が出たのをご存知でしょうか。

1位:寄付金額の使い道が明確で、有効に使ってもらえうこと(46.1%)

2位:活動の趣旨や目的に賛同・共感・期待できること(45.0%)

3位:寄付の方法がすぐにわかり簡便であること(24.3%)

4位:団体や活動に関する情報が多いこと(16.7%)

5位:団体の知名度があること(14.3%)

6位:信用できる役員やスタッフがいること(13.4%)

7位:報道などで社会的な評価がされていること(10.2%)

8位:経営基盤がしっかりしていること(8.7%)

9位:多くの人たちが寄付していること(8.1%)

10位:領収書が発行されること(5.7%)

翻ると、安心して寄付できる「子ども募金運営団体」の特徴として

子ども募金の使い道が明らかでその実績が公表されている」

「メディアといった第三者による記事がある」

「活動内容に関する情報発信が活発である」

「収入と支出などの財務情報が明確で経営基盤がしっかりしている」

といった点を挙げることができるのではないでしょうか。

【調査結果】募金運営団体への寄付方法

募金活動を行っている団体は多数ありますが、寄付をしようと思っても、どのような方法で寄付できるのか迷ったことはありませんか。寄付に関する意識調査の中で「寄付の手段」をヒアリングした結果、以下のような調査結果が出ました。

1位:募金箱(23.7%)

2位:クレジットカード決済(オンライン決済含む)(22.3%)

3位:郵便振替(18.1%)

4位:手渡し(町内会・自治会)(13.0%)

5位:銀行振込(12.2%)

6位:手渡し(町内会・自治会以外)(10.5%)

7位:街頭募金(8.4%)

8位:生協等の注文書を利用した寄付(4.0%)

9位:電子マネー(3.5%)

10位:給料天引き(1.3%)

このように、「寄付の手段」に関する調査結果を見てみると、誰も見ていない募金箱に募金したり、誰にも見られずにクレジットカード決済や郵便振替できる寄付方法がトップ3に入るのも、「いいことを誰かの前でわざわざやるのはどこかちょっと恥ずかしい」という日本人の気質、寄付に対する考え方が現れているのかもしれません。

一方で、人目を気にせずに寄付できる「手渡し」や「街頭募金」がトップ10に入ったことを考えると、「寄付することは誰かに見られている・いないに関係ない行為」と捉えている方々がある一定層いることも鑑みることができます。

【調査結果】募金運営団体への寄付動機

最後に、募金活動する団体に寄付しようと思った動機について調査したアンケート結果をご紹介します。

1位:団体への共感(60.7%)

2位:社会貢献意識(57.4%)

3位:団体や人との関係性(26.7%)

4位:自己表現 自身のため(30.5%)

5位:論理観 道徳観(20.2%)

6位:その他(9.1%)

(参照:GJ2015_infographics)

NPO法人カタリバの子ども募金活動

カタリバでは、貧困や災害・イジメ・不登校などどのような環境に育つ子どもたちでも、明日に希望を持つことができ、今後大きく変動する社会の中でも生き抜く力を備えられるように、「ナナメの関係」と「本音の対話」を通じた子どもたちへの支援活動を行っています。

東日本大震災や熊本地震の被災地では、放課後に子どもたちが安心して学ぶことができる「コラボ・スクール」という施設を4カ所で運営し、年間約2000人の子どもたちを運営しています。このほかにも、全国8拠点で活動をしています。

このような活動を維持していくための募金活動を実施しています。

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募金団体への寄付(法人の場合)

平成17年(2005年)から10年間の法人による募金団体への寄付金の支出額をご紹介します。

平成17年(2005年)5,032億円(営業収入10万円当たり35円)

平成18年(2006年)4,756億円(営業収入10万円当たり32円)

平成19年(2007年)4,785億円(営業収入10万円当たり31円)

平成20年(2008年)4,940億円(営業収入10万円当たり35円)

平成21年(2009年)5,467億円(営業収入10万円当たり41円)

平成22年(2010年)6,957億円(営業収入10万円当たり51円)

平成23年(2011年)7,168億円(営業収入10万円当たり56円)

平成24年(2012年)6,755億円(営業収入10万円当たり49円)

平成25年(2013年)6,986億円(営業収入10万円当たり47円)

平成26年(2014年)7,103億円(営業収入10万円当たり46円)

平成27年(2015年)7,909億円(営業収入10万円当たり55円)

(参照:国税庁「平成27年度分「会社標本調査」調査結果について」(表10) 寄附金支出額の累年比較 https://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2016/kaisha_hyohon/index.htm

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