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「福島でのインターンをきっかけに、自分の夢がアップデートされた」実践型教育インターンインタビュー①

レポート

NPOカタリバでは、社会課題に対して教育を軸に1年間本気でコミットする「実践型教育インターン」が活躍しています。大学を休学して教育現場に飛び込んだ理由、そこで彼らが得たものについて、募集担当の菊地が話を聞きました。今回紹介するのは、福島県双葉郡にある「コラボ・スクール双葉みらいラボ」で活動する横井弓有輝(ゆうき)さんです。

教員でない立場から教育現場に携われるのは大きな経験

ー実践型教育インターンを始めてから8ヶ月くらい経ったところだよね。そもそも、どうしてインターンをしようと思ったの?

僕は中高一貫の進学校に通っていたんですが、大学受験のための勉強という感じで学校以外の社会と関わる機会もなく、閉塞感を感じていました。もっと生徒の「やりたい」という気持ちをサポートするような学校があったら良いなと思って、そういう学校を自分でつくりたい、と高校生の頃から考え始めたんです。

外国語大学に進学して、経済学や国際関係学とかを学びながらアメフト部の活動に打ち込んでいたんですが、たまたま先輩から誘われて若手ベンチャー起業家のイベントに行ったら、面白い人、キラキラしている人がいっぱいいたんです。それで、何かインターンしたいな、と思っていた時にカタリバの実践型教育インターンのことを知って、やってみたいと思いました。

学校を設立したいという夢を実現するために、教育現場を経験したかった。でも、教員になりたいわけではなかったので、教員でない立場から教育現場に携われるのは大きな経験ではないかと思ったんです。なんとなく、インターンすればできる大学生になるだろう、みたいな気持ちも半分くらいあったんですけどね(笑)。

ー今はどんなことをやってるの?

主に二つあって、一つは福島県立ふたば未来学園高校で総合学習の時間を使って行われる「未来創造探究」という、興味のあるテーマについて問いを立てて探究していく授業で、高校の先生と生徒をサポートすることです。
もう一つは、放課後の生徒の学びの支援です。「双葉みらいラボ」という高校生のための放課後の居場所施設で、学習支援や高校生が地域や身の回りの課題をテーマにプロジェクトを立ち上げて取り組む「マイプロジェクト」の支援などをやっています。

生徒の「やりたい」のきっかけを提供できることがやりがい

ー普通の大学生から教育現場に飛び込んで、難しいことも多いと思うんだけど、やりがいを感じるのってどんな時?

生徒に何かきっかけを提供して、「もっとこうしたい、やりたい」という探究心と向上心が高くなる姿を見た時はやりがいを感じます。
例えば、夏休みにニューヨークの高校生が福島に来るという企画に携わりました。ふたばの高校生で英語が好きな野球部の生徒がいるんですが、夏休みで部活がない時に参加するように誘ったら、身振り手振りとかですごくニューヨークの高校生とコミュニケーションを取れて、もっと英語でコミュニケーションしたいです、と言い出したんです。

部活で忙しい合間を縫ってその企画に参加してくれるようになって、終わった後も双葉みらいラボでその子が主体となって英会話のイベントなどをするようになりました。学校の先生にも英語で話しかけたりしているみたいで、最近英語力がすごくついているのを感じて、嬉しいです。誘い出して良かったと思います。

ーそれは嬉しいね!

それから、自分が以前よりも成長したなと実感した時も、やりがいを感じます。
「未来創造探究」の授業の時に感じることが多いです。先生とカタリバの他のスタッフと一緒に、授業の内容や進め方について週1回打ち合わせをしているんですが、最初は全く何をやったらいいかわからなくて、とりあえず顔色を伺って議事録を書く、授業も言われたことをとりあえずやる、という感じでした。今は打ち合わせの中で3回くらいは発言できるようになったのは、小さな成長かなと思います。

今まで人に自分の意見を表立って言うタイプではなかったんです。最初は自分の意見を思いつきすらしなかったけど、「もっとこうした方が良い」という自分なりの考えが出てくるようになって、それが完全に正しいと思わなくても、先生に対してアウトプットできるようになりました。今までは合意形成が得意じゃなくて意見を言わないことが多かったんですが、意見をちゃんと言えるようになった。メンタルブロックがあった発言するということができるようになったのは成長だと思っています。

自分も行動して背中を見せられる人間になりたい

ー活動期間は残り4ヶ月くらいだけど、この実践型教育インターンの経験って、今後にどうつながっていくと思う?

マイプロジェクトや探究学習に頑張っている高校生を見ていて、自分がこれまで何かプロジェクトを立ち上げてやってきたわけじゃないのに、それを高校生にアドバイスしたりすることに劣等感やもどかしさを感じています。自分も行動して背中を見せられる人間になりたい。そこから、自分のマイプロジェクトが立ち上がったんです。
今、起業家育成みたいなところに興味があるので、インターン終了後、起業家育成系のインターンをするか、自分で立ち上げるか、など考えているところです。高校生が頑張っているから自分も頑張ろう、と思いました。

ーインターンを始める前に考えていた将来像が、活動する中でアップデートされたのかな。

そうですね、「生徒がやりたいことをサポートする学校をつくりたい」という高校生の頃からの夢が更新されて、より明確になりました。学校とは何かという問い直しをして、「学校の中に社会が入っている」というか、いろんなステークホルダーが関わっている学校をつくりたい、と具体的なアイデアも広がってきて。その上で、今自分は何をしたら良いかも見えてきました。

インターンをする前は「学校教育やる人間は教育学やってるだけじゃダメだ」というふわっとした感覚で留学とかいろいろやろう、と漠然と思っているだけだったんですが、理想の学校を考えた時に、自分が起業する、とかも一つの選択肢だと思うようになりました。社会の中に教育に携わる人間が増えたら良いなと思っています。今の日本では、教育分野で起業している人が少ないんです。収入が得づらいから難易度が高い。その中でハードルを下げる事業をやりたい。教育分野の企業が立ち上がっていくためのサポートができたら、と今は考えています。

ー良いね!応援してます。では最後に、インターンをやろうかどうか迷っている人に伝えたいメッセージをお願いします。

やりたい、と迷うならそれはやりたいということ。あの時やれば良かったな、と後で後悔する方が辛いと思います。
やりたいと思ったら、とりあえずエントリーシートを出したら良いと思います。自分の中だと考えがまとまらないと思うから、面接でカタリバの人と話してみて、何がやりたいのか具体的に考えていけば良いんじゃないかな。適性は後で見つけていける。どのフィールドでも実践型教育インターンは成長できるし、辞めるのは後でもできますから。

4月からの実践型教育インターン説明会開催中!

横井くんの話を聞いて、自分自身や高校生、学校と本気で向き合っているからこそ、彼の成長や将来を描くことにつながっているのだと実感しました。
現在、2019年4月から活動するインターンのオンライン説明会を随時開催中です。現役インターンメンバーやOBから話を聞くことができるので、少しでも「やりたい」という気持ちを持った方はぜひご参加ください!
>>実践型教育インターンの詳細・お申し込みはこちらから

菊地麻子
2013年NPOカタリバに転職し、広報・ファンドレイジング部を経て職員採用、実践型教育インターンの募集や研修を担当。応募を迷っている方はお気軽にご相談ください!
電話:03-5327-5667
Email:katariba-practical-info@ml.katariba.net