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認定NPO法人カタリバ (認定特定非営利活動法人カタリバ)

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NewsRelease/NPOカタリバ、文京区教育委員会と個別最適な学びの場の実現に向けた連携協定を締結

お知らせ

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、10月26日(水)、文京区教育委員会(東京都文京区、教育長:加藤裕一、以下 文京区)と、個別最適な学びの場の実現に向けて連携協定を締結しました。この連携では、不登校・長期欠席の子どもたちにオンラインの学びの場を提供するなど、新しい学びの選択肢を提供することで一人ひとりの個性に合った学びの場を実現していくことを目指します。

様々な事情を抱えた子どもが在籍する教室で求められる個別最適な学び

今年6月に内閣府の総合科学技術・イノベーション会議 教育・人材育成ワーキンググループからの報告「Society 5.0の実現に向けた教育・人材育成に関する政策パッケージ」(*1)では、いまの小学校の一学級を例に、在籍する子どもたちがどのような環境にいるか、その比率が示されました。

たとえば不登校状態やその傾向にある子どもが12.8%、発達特性を持った子どもが7.7%、日本語を家であまり話さない子どもが2.9%など、学級にはさまざまな特性をもつ子どもが在籍し、学ぶ手段、場所、方法などにおいてそれぞれが多様なニーズを持っていることが考えられます。

また、子どもたちそれぞれに合った学びを実現するための支援制度も設けられていますが、例えば前述の報告の中でも特に比率の高い不登校状態の子どもに焦点をあてると、全国で不登校・長期欠席の状態にある子どもの数は約29万人(*2)にものぼる中で、子どもたちをサポートするための「不登校特例校」や 「教育支援センター」を設置している自治体はまだ6割に留まるなど、公的支援が不足しているという課題も見えてきています。

個別最適な学びの実現に向けて、文京区とカタリバが連携協定を締結

「個が輝き共に生きる文京の教育」を教育ビジョンに掲げる文京区は、児童生徒に1人1台配備したタブレット端末を活用したSociety5.0時代の到来を見据えた取組、特別支援教育の充実、教育支援センター「ふれあい教室」の運営など、様々な角度から個別最適な学びの実現に挑戦している自治体のひとつです。

もともとカタリバは2015年から、文京区に在住・在学中の中高生向けの放課後施設、「文京区青少年プラザ b-lab(ビーラボ)」(*4)の運営を文京区から受託し担ってきましたが、このたび、10月26日(水)、新たに個別最適な学びの実現に向けて連携協定を締結しました。

これまでカタリバが開発してきた、学校に行けていない子どものためのオンラインの学び場「room-K」などのオンライン不登校支援の仕組み(*5)を活かして、文京区の子どもたちに新しい選択肢や居場所を提供することで、子どもたちの”個”が輝ける仕組みづくりに共に取り組んでまいります。

協定に基づく連携・協力の内容

協定に基づき、下記の内容について連携・協力を進めてまいります。

(1)児童生徒に対する個別の学習相談(アセスメント等)並びに保護者及び教員からのヒアリングを踏まえた個別サポート計画の提供
(2)メンター等による学習等支援
(3)デジタルツールを活用した学びのプログラムの提供
(4)効果的な学習等支援方法等の研究開発を目的としたデータ分析

※ その他、本取り組みを円滑に実施するため、実施時期、実施方法、その他の具体的な事項については、双方が協議して定めます。

代表メッセージ

文京区教育委員会 加藤裕一教育⻑からのメッセージ


学校には学級という枠組みの中で、教育を受けることに困難さを抱えている児童・生徒がいます。それらの子どもが、学校をはじめ、自分にあった教育環境の中で成長できることを大切にしたいと思います。今回の新たな連携により、不登校の児童・生徒だけでなく、学級における集団での教育環境に馴染めないと感じている子どもたちにとって、新しい学びの場が学校と連携しながらできることを期待しております。多様な子どもたちの個性に配慮した教育の実現に努めてまいります。

認定特定非営利法⼈カタリバ代表理事 今村久美からのメッセージ


これまで区内の中高生向け放課後施設「文京区青少年プラザ」運営を一緒に進めてきた文京区と、今回こうして新しいテーマから更に連携を深めていけることを嬉しく思っています。居場所がないと感じている子も、学校に行けない子も、どんな環境にいる子でもひとりひとりが自分にあった選択肢を持ち、安心して学び挑戦しながら自分の可能性を広げていける仕組みづくりを、これからも一緒に模索していけたらと思います。

認定特定非営利活動法人カタリバとは

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

<団体概要>
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地: 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(宮城県女川町・岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区・全国)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
URL: https://www.katariba.or.jp/

問い合わせ

●報道関係者のみなさま
取材に関するお問い合わせは下記フォームにご入力ください。
https://www.katariba.or.jp/report/(担当:カタリバ 広報 高木)

●教育関係者、自治体関係者のみなさま
プログラムに関するお問い合わせは下記迄ご連絡ください。
room-k@katariba.net (担当:カタリバオンライン不登校プログラム 白井)

注釈

(*1)内閣府 総合科学技術・イノベーション会議 教育・人材育成ワーキンググループ「Society5.0の実現に向けた教育・人材育成に関する政策パッケージ」
https://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/kyouikujinzai/
(*2)文部科学省「令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
https://www.mext.go.jp/content/20201015-mext_jidou02-100002753_01.pdf

(*3)文京区教育委員会「令和4年版 教育概要」https://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0246/6477/202292893135.pdf

(*4)文京区青少年プラザb-lab(ビーラボ)活動紹介
https://www.katariba.or.jp/activity/project/b-lab/

(*5)NPOカタリバ、不登校支援DXプログラムを始動。さまざまな個性の育みを目指して、親子に向けた支援を提供(2021.12.27)
https://www.katariba.or.jp/news/2021/12/27/36226/