不登校の子どもの「一人ひとりの学習進度」を認めるシステムに[代表のつぶやき]
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文部科学省の会議である中央教育審議会では、2030年からの学校で教える内容(学習指導要領)の検討をしています。私は「大枠の方針」と、「不登校の学びをどうするか」、そして「特別活動」の3つの会議の議論に参加しています。
「不登校の学び」についての論点は、端的に言うと下記のような内容です。
「学級には入れないけど学んでいるという子どもが、学年を取っ払い自分のレベルで学んでいたら、それを【教育課程】として認められる状況にするのを、どのように実現するか」
つまり、学年相応の学び、ではなく、その子の進度の学びを【正規の学校教育】としましょう、ということです。
例えば小4から学校に行っていなかった中学1年生がもう一度頑張ろうとした時、中1の教科書は難しい、教科によっては小4まで戻せばいける、ということがおきます。その時、例えば数学は小4に戻そう、国語は読書で力がついてるから中1からはじめられるね、ということが起きるわけですが、その小4段階の算数にもどって毎日のように学習したとしても、いまのシステムだと正規の学びではないため、原状は通知表には斜線がひかれ、まるで【学んでいない】ということになってしまいます。
頑張ったのに、斜線だらけの通知表が手元にきたら、心折れるよね・・。せっかく立ち上がった意欲を、通知表がそれを削いでは意味がない。その子の進度で学ぶことを応援し、頑張ったねと伝えてあげることが、通知表の本来の役割であり、意欲を削ぐのではなく応援しよう、というのが、今回の議論の根底にあると、私は思っています。もちろん、評価は不要、通知表も不要という人もいる。それは現状のまま、受け取らなければ、見なければいいのかもしれないんですが、大切なのは、学年相応に合わせるだけではない、その子の学びを応援するシステムへの変更です。
しかし、現場の先生方からは不安の声がすでに多数届いています。そのカリキュラムは誰が汲むの?教育支援センターでやるとはいえ退職教員2名体制ですけど無理だよ。など。わかります。現状のリソースでは無理です。でも実現したい。
私たちカタリバは、10年前から島根県雲南市で教育支援センターを運営してきました。先日は、カタリバで島根県雲南市で取り組んできた、教育支援センターの実例をプレゼンをさせていただきました。元教員で、いまはうちで現場を運営している野々村謙輝と山本徹が話しました。少しでも、いま苦しいと思いながら生きている子たちに日常が、明日は楽しみだと思える状況に変えていけるよう、引き続きしっかり取り組んでいきます。
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