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「遺贈に対する本音」がわかるアンケート・調査結果[寄付について]

vol.009Donation

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category #寄付情報

writer 編集部

 

遺贈寄付に対する本音

2017年3月3日〜3月6日に日本財団が行った「遺贈に関する意識調査」から、遺贈寄付に関する本音が見えてくる調査結果をご紹介します。

自身の死後に財産の一部(あるいは全部)を社会貢献のために遺贈したいですか?

  • 遺贈するつもり」2.0%
  • 遺贈に興味・関心を持っている」12.2%
  • 遺贈という言葉は知らなかったが、社会貢献のために何らかの寄付はしたいと思っていた」8.6%
  • 遺贈したくない」77.1%

この結果から、明確に遺贈の意思を持っている方はアンケート回答者全体のわずか約2.0%にとどまっており、興味関心を持っている層を合わせても全体の15%に満たないことがわかりました。

また「遺贈という言葉を知っていれば社会貢献のために何かの寄付をしたいと思っていた」という[遺贈をアンケート調査時点で認識していない層]が8.6%いることがわかりました。

この結果から、「遺贈」や「遺贈寄付」という行為・言葉が60歳以上の方々に浸透していないことがわかります。一方で、ご自身の遺産を社会貢献のために使いたいと考えている層が全体の約4人に1人ほどいることがわかりました。逆に60歳以上の約8割弱の方が「遺贈には興味関心がない・遺贈をしたくない」と感じていることになります。

裏を返せば、遺贈や遺贈寄付という言葉が世の中に浸透してくることで、遺贈への興味関心が高まり実際に遺贈する方が増えてくる可能性を示唆した調査結果だと言えます。

子世代(59歳以下)が考える遺贈への本音

ここまでは、親世代(60歳以上)の考える「遺贈」の調査結果をご紹介してきました。では、子世代(59歳以下)が考える「親世代の遺贈に対する本音」はどうなっているのでしょうか。ここでは、子世代(59歳以下)が考える「親の遺贈に対する思い」が見えてくる調査結果をご紹介したいと思います。

親が遺贈をすると言い出したらどう思いますか?

  • 「親の遺贈に賛成すると思う」45.1%
  • 「親の遺贈に反対すると思う」54.9%

この調査結果から、親世代が遺贈に積極的だったとしても子世代の半数以上が「遺贈に反対する」ことがわかりました。つまり「遺贈をしたい」と思っているならば、残された子世代に対して事前に説明して納得してもらうことが遺贈トラブルを避けるための第一歩であることがわかります。

しかし「事前に遺贈の件について説明しておくことが必要なのはわかったけど、具体的に遺贈トラブルを防ぐ手段はないのか」と頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか。

そこで、次の章では具体的な「遺贈(相続)トラブルを防ぐ方法」についてご紹介したいと思います。

遺贈・相続トラブルを防ぐ具体的な方法

いざ遺贈に興味を持っても、家族に対して十分な説明を事前にしていないと、トラブルが発生して本来の遺志が反映されない可能性があります。そんな事態を避けるために、どのような方法が必要と思われているのか法律・行政手続関連業を行っている法律のプロにヒアリングした調査結果があるのでご紹介します。

相続トラブルを防ぐために必要だと思うことはなんですか?(複数回答)

  • 1位:遺言書を書くこと 58.0%
  • 2位タイ:遺贈などの相続内容について、専門家のフォロー・アドバイスを受けること 48.0%
  • 2位タイ:相続対象となる財産の内容を普段から整理しておくこと 48.0%
  • 4位:相続内容について、普段から家族と話しあうこと 43.0%
  • 5位:相続・遺贈トラブルはいつでも・誰にでも起きると意識すること 34.0%
  • 6位:遺言書の存在を相続人に話しておくこと 29.0%
  • 7位:家族と定期的に会うこと 24.0%
  • 8位:付言事項に、被相続人からのメッセージを丁寧に書くこと 9.0%

これらのプロの意見を集計した調査結果から、具体的な対策について考えることができます。

今まで家族と遺贈や遺言などについて話し合ってきた経緯がなければ、いきなり「遺贈したいと思う」という話を切り出すより、まずは「7位:家族と定期的に会うこと」や、「2位タイ:相続対象となる財産の内容を普段から整理しておくこと」や「2位タイ:遺贈などの相続内容について、専門家のフォロー・アドバイスを受けること」など、まずはご自身でできることから始めてみるといいかもしれません。

参照元:https://www.nippon-foundation.or.jp/news/pr/2017/img/16/4.pdf

Writer

編集部 編集部

KATARIBAMagazine編集部が担当した記事です。

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