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全ての子どもにひとしく学びの機会を届けるには[代表のつぶやき]

vol.244Voice

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category #代表のつぶやき

writer 今村 久美

「こども基本法」の与党案が国会提出されました。

「こども家庭庁設置法」の国会審議がはじまる前に提出されたこの法案に、下記の文言が入ったことは、とても大きなことだと感じました。

こども基本法案 第三条・基本理念 全てのこどもについて ~中略~教育基本法の精神にのっとり教育を受ける機会が等しく与えられること。

しかし実は、憲法ではすでにこう書かれています。

第二十六条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

「日本国憲法」第二十六条より

一方で、義務教育を長期欠席している子どもは29万人。内訳としては、不登校19万人、病気による欠席4万4千人、経済的理由33人、コロナウィルス感染回避2万1人、その他2万6千人。

本来、不登校になっても、生き渋りがはじまっても、また病気で入院していたり、外に出られなかったとしても、個別の事情があって学校に行けなかったとしても無償で学べる日本であると憲法に書いてあるのに、学校に行けない・行かないなら公的な代案なし、の状態が現在地です。

こども基本法のなかで「こどもの権利」を最上位におき、「学校に行けない・行かないこどもに学びの機会が届いていない現在地は、こどもの学ぶ権利が奪われている」ということについて、省庁を超えて勧告権を行使しながら、どうすべきか重く受け止めて取り組めるようになるかもしれないという、大きな一歩が前進する準備が、またひとつすすんだと期待したいです。

とはいえ、該当人数が多すぎる。そして、地域によってリソースが違いすぎます。法律ができて制度が変わっても、リソースがなければ動きません。またリソースがあっても、レバレッジのきくイノベーションが必要な領域でもあります。

いま、私たち民間に求められているのは、問題を指摘するだけにとどまらず、希望の持てる代案をつくって意思決定者に届けることだと思っています。

Writer

今村 久美 代表理事

79年生まれ。岐阜県出身。慶應義塾大学卒。NPOカタリバ代表理事。ここではゆるくつぶやいていきます。

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