
経済的困難や個人の背景によって選択肢が制限されている高校生たちの未来を切り拓く、カタリバ奨学金プロジェクト。給付型奨学金と伴走支援で、既存の奨学金制度ではサポートしきれなかった子どもたちに新たな可能性を届ける挑戦をスタートさせました。この奨学金プロジェクトを、より多くの高校生へ届けていく取り組みに参画いただける仲間を募集しています。
この職種で働くスタッフ
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宮城 千恵子
新卒一期生として株式会社ジーユーで12店舗の経営や立ち上げに従事した後、自信をもって「自分を語る」ことができる社会にしたいとカタリバへ転職。大槌臨学舎での勤務を経て、外国ルーツの高校生支援事業の立ち上げに伴い異動、事業責任者に。現在、カタリバ奨学金プロジェクトの責任者を兼務する。
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渡邉 慎也
日本と韓国のハーフで、香港育ち。米国シカゴ大学、ニューヨークのコロンビア大学院・Teachers Collegeを経て、学校と連携した教育プログラムをつくるタクトピア株式会社へ入社。現在はカタリバの外国ルーツの高校生支援事業でオンラインキャリアセンターとプログラムの効果検証を担当する。
募集の背景
教育機会の格差と進学の壁
日本社会では、家庭の経済状況が子どもたちの教育機会や将来の選択肢に大きな影響を与えています。特に、高校生の進学段階において、この問題は顕著です。経済的困難や家庭環境の急変により、意欲があるにもかかわらず進学を断念せざるを得ない状況が多く存在します。
この問題の根底には、複雑に絡み合う要因があります。家庭内での教育に対する優先順位の低さ、一時的なつまずきが招く長期的な機会喪失、公的支援制度と実際に支援が必要なタイミングのミスマッチ、在留資格による教育機会の制限、そして学費以外の「見えない」進学関連費用の重圧。これらの要因が複合的に作用し、既存の奨学金制度では救いきれない高校生が数多く存在します。
給付型奨学金と伴走支援の融合という挑戦
カタリバは、この社会課題に正面から取り組むべく、返済の必要がない給付型奨学金と伴走支援を融合させた「カタリバ奨学金」プロジェクトを始動しました。
この奨学金では、学費のみならず、受験費用など「見えない」支出もカバーする包括的サポートを実現します。過去ではなく「今」の努力と可能性に焦点を当てて、進学直前の「最後の一押し」となるタイムリーな支援を目指しています。また、奨学金の応募書類の書き方からファイナンシャルプランニング、受験までの目標設定や定期確認、進学後の奨学生コミュニティづくりまで、高校生の生き抜く力を育むとともに学びの意欲を絶やさぬよう伴走していきます。
2025年に第1回の公募を行い、事業の基盤づくりを行っている今、そこに参画してくれる新たな仲間を募集しています。この取り組みを通じて、困難を抱える子どもたちの実態をより深く理解し、貧困の連鎖を断ち切る効果的な支援モデルの構築を目指していきましょう!
仕事内容
カタリバ奨学金を必要としている高校生と繋がり、彼らを支援する大人の輪を広げていく業務を担当していただきます。
具体的な業務内容の一例は下記のとおりです。すべての業務を必ず担当いただくわけではなく、経験やスキル、ご志向などに合わせ、ご相談のうえ決定します。
(1)奨学金を必要とする生徒へのアウトリーチ
― 奨学金を必要とする生徒や家庭へのアウトリーチ計画の策定
―全国各地の高校生の支援機関や教育委員会、高校等への連絡・訪問・関係構築
―対象とする高校生・家庭・支援機関等への広報施策の企画(LP制作、チラシ、SNS、支援団体を通じた情報発信)
―支援者や生徒向けのオンライン説明会の企画・運営
※支援機関等との打ち合わせは、基本的にはオンラインで行っています。年に数回程度、出張が発生する可能性もあります。
(2)奨学金制度を支援するステークホルダーとの共創
― 奨学金制度の支援者・専門家との勉強会の企画・運営
(社会人ボランティアの方々を中心に運営、支援機関関係者や出資を検討している企業・個人の方等が参加)
― 勉強会を通した共感者・支援者の拡大
(3)奨学金への応募者の対応
―奨学金への応募者(高校生・保護者)の書類の不備の対応や作成サポート
※約2カ月間の応募期間中に実施(毎年夏頃)
仕事のやりがい
教育格差という社会課題解決のための新たなモデルケースの創出
既存の制度ではこぼれ落ちてしまう高校生たちに焦点を当て、給付型奨学金と伴走支援を融合させた新しいアプローチを通じて、本質的な課題解決に挑戦していきます。このプロジェクトの成功により、全国の教育政策や支援制度に影響を与え、より大きな社会的インパクトを生み出すことを目指しています。
高校生を取り巻く多様なステークホルダーとの協働による成長
奨学金を必要としている高校生にどうしたら支援の手が届くのかを考え抜きアプローチすること、高校生の挑戦を応援する大人の輪を広げて支援を引き出すことに取り組んでいきます。高校生たち、そのご家族、支援機関、教育委員会、高校の先生方など多様なステークホルダーと直接協働する経験は、自身の視野を広げ、リーダーシップスキルを育むことに繋がります。
若者たちの人生を変える瞬間に立ち会う
このプロジェクトを通じて、経済的困難や家庭環境により進学を諦めかけていた高校生たちが、再び希望を見出し、自らの可能性に向かって歩み出す瞬間に立ち会えることは、この仕事ならではの醍醐味です。彼ら・彼女らの努力と成長を支援し、その結果として若者たちの人生の選択肢が広がっていく瞬間を自らの手でつくることができます。
求める人物像
- 教育格差の解消や進学の選択肢の拡大に関心があり、社会構造の課題解決に熱意がある方
- 立場の異なる多様なステークホルダーとの対話を楽しみ、協働を通じて価値を生み出せる方
- 経済的困難や個人を取り巻く背景・状況によって選択肢が制限されていると感じる高校生の可能性を信じ、成長に寄り添い、伴走することにやりがいを感じられる方
- 教育・奨学金制度に関するリサーチ・分析に興味がある方
- 社会的構造がつくりだす複雑さを理解し、長期的な視点を持って粘り強く解決に取り組める方
求めるスキル・経験
- プロジェクトマネジメント経験
- 社外を含む複数のステークホルダーとの協働経験
- 詳細は募集要項をご確認ください
募集要項
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契約形態
正職員
※業務委託、非常勤職員などのご希望があれば応相談(週24時間~) -
ポジション
プロジェクトマネージャー
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部署
カタリバ奨学金プロジェクト
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体制
現在、事業責任者である宮城とプロジェクトマージャ―の渡邉、業務委託として様々な関わり方で参画するメンバーとチームを構成しています。今回ご参画いただく方には、渡邉とともにプロジェクトマネージャーを担っていただく想定です。
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場所
NPOカタリバ本部オフィス
東京都中野区中野5-15-2
JR中央・総武線、東京メトロ東西線「中野駅」徒歩6分・2024年10月に本部を移転増床し、より働きやすく共創が生まれるオフィス環境の整備を進めています
・ハイブリッドワークを取り入れており、出社/在宅の割合はチームや時期によっても異なります
・原則、週2日以上の出社としています(※個別状況を踏まえて調整することもあります)
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業務時間
10:00-19:00
※始業時間の調整など応相談です
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給与
想定年収420~550万円(手当込み)
※ただし、当社規定により経験・能力を考慮し、面接・面談後に決定月給30万円~
(45時間分の時間外手当として6.4万円~を含む/超過分は別途追加支給)
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待遇・福利厚生
・賞与は業績に応じ年1回支給
(過去3年、給与の2ヶ月分以上を支給/初年度は勤務月数により変動)
・昇給は半年に1回、人事考課により決定
・社会保険完備(雇用、労災、健康、厚生年金)
・産育休制度
・通勤手当
・健康診断、インフルエンザの予防接種
・専門家によるオンラインカウンセリング
・屋内禁煙
・副業も可能です(内容に応じて要相談) -
働く環境・職場の雰囲気
・服装は自由です
・役職は付けずお互いにあだ名で呼び合うなどフラットな社風です
・カタリバのVisionの実現に向けてお互いの事業や全社の方針への理解を深めるため、毎月「オルミ(katariba all meeting)」と呼ばれる全社のオンラインミーティングや年1回全職員が集まる宿泊型の研修「全社会議」などを行っています -
休日休暇
完全週休2日(土日祝)
*夏期休暇(3日)、年末年始休暇(5日)
*慶弔休暇、産休・育休、看護・介護休暇
*有給休暇、新規入職者に対する特別休暇 -
契約期間
有期雇用(3年)
※3年後の面談で双方問題なければ無期雇用に転換または延長いたします -
応募資格
〈必須要件〉
― 社会人経験2年以上
―プロジェクトマネジメント経験(規模は不問)
―対外的な折衝業務の経験
― 募集要項や規約などの文章を正しく理解し、わかりやすく説明するスキル
―立ち上げ途中の事業のため、急な変更や想定外の事態にも臨機応変に対応できること〈歓迎要件〉
― 複数の組織や部門を横断するプロジェクトでの、多様な利害関係者との調整経験
― 教育や伴走支援の活動に携わった経験(業務内外は問わない)
― 奨学金を受給して進学した経験
― 新規事業の立ち上げや事業開発経験 -
採用予定人数
1名
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選考プロセス
▼書類選考
▼一次面接(採用チーム)
▼二次面接(事業責任者など)+Web適性検査
▼最終面接(代表理事・事務局長)
▼内定※平均3~4回の面接を経て内定となります
※基本的にはオンライン面接ですが、選考プロセスのなかで一度、配属予定の拠点にお越しいただくことが多いです
※選考期間は概ね2〜4週間程度です。候補者の状況によって、最短2日にまとめて実施するなど希望に沿ったアレンジも可能ですのでご相談ください