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ホームスクーリングー中日新聞コラム「紙つぶて」より[代表のつぶやき]

vol.083Voice

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category #代表のつぶやき

writer 今村 久美

無理に子どもを学校に通わせるのをやめた。 最近、こんな話をよく聞く。

Cさんも当初、子どもに付き添ってでも通わせたが、あまりに子が苦しむので、悩んだ結果「行きたくなるまで行かなくていいよ」と伝えた。多様な価値が共存するこの社会の中で、みんなで一斉に同じ行動をすることに合わない子を学校のリズムに合わせさせることが本当に必要なのか。いつか傷ついて不登校になる前にと、積極的に不登校を選択したそうだ。

先日、Cさん宅に遊びに行った。問答無用にこれがルールだとしつけるのではなく、対話しながら一つ一つ本人に意思決定させる。凹凸の特性のある子どもだと聞いたが、穏やかで言語能力も高く、知性がある子に見えた。頭ごなしに叱られても、子どもは「この時間早く終われ!」と思うだけで、叱る側の意図通りの学習効果は見込めないといわれている。私も思い当たることがある。

アメリカでは、ホームスクーリングを選択する子は百七十七万人。私は子どもに学校は必要と思うので、もし自分がとなると、なかなか想像しづらい。家庭によって虐待などの発見も遅れるのではと疑問も多い。

しかし、子どもの「教育を受ける権利」を「学校になんとしても通う」ことと決めつけず、第三の選択をしたこの親子の関係に新しい可能性を見た。

(2019年8月29日中日新聞夕刊掲載)

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Writer

今村 久美 代表理事

79年生まれ。岐阜県出身。慶應義塾大学卒。NPOカタリバ代表理事。ここではゆるくつぶやいていきます。

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