募集の背景

マイプロジェクトとは、高校生が「主体性」をもって、つくりたい未来に向けて「アクション」を行っていく、探究学習プログラムです。そのプロセスを通して自分自身の興味関心の発見や、他者との協働、社会の価値発見・創造に向かう姿勢が育まれます。

NPOカタリバでは、「支援を受けるばかりではなく、自分たちも何かしたい」と声を上げた被災地の高校生たちの取り組みをサポートしたことから、マイプロジェクト事業を開始しました。活動に取り組んだ生徒たちは、積極性を身に着け学校生活や学習への向き合い方が変わったり、将来の選択肢が広がり希望の進路を実現させたりと、驚くほどの変化を見せています。

事業立ち上げ当初の2013年度にマイプロジェクトに取り組んだ高校生は18名でしたが、2024年度には10万5千人がマイプロジェクトを実践。その背景には、全国約5000の高校のうち約700校と連携し、高校の授業でのマイプロジェクト実施をサポートしていることや、全国各地で教育や若者支援に取り組む団体との連携を拡大していることがあります。将来的には、日本の高校生300万人すべてが、マイプロジェクトを実践する未来を描いています。

2022年には「総合的な探究の時間」が必修化し、全国の高校生が探究的な学びに取り組んでいますが、探究力を育む本質的な学びを実現することに向けて壁がある現状です。例えば、「受験に役立たないから」と保護者など周囲の大人から活動に反対されてしまったり、学校外でチャレンジしようとした高校生がプロジェクトへの協力を求める際に必要以上に非難されてしまったりするなど、難しさが生まれてしまう状況があります。これまでは教育現場やその周辺で裾野を広げてきましたが、教育以外の領域へもアプローチするタイミングが来ていると考えています。

このような中、私たちは高校生の学びを広く社会全体で応援するムーブメントをつくっていこうと、高校生の発表の場（マイプロジェクトアワード）を観覧いただく方を増やす取り組みや、協賛という形での企業との連携、メディア発信の強化等を進めてきました。少しずつ成果も出てきましたが、まだ道半ばです。そこで今回、マイプロジェクトの価値を広く発信し、理解と共感を育むための広報戦略を共に考え、実行してくださる方を募集します。ともに、高校生の可能性を社会の力に変えていきましょう！

仕事内容

全国高校生マイプロジェクト事業の広報担当として、この事業に共感して協力・応援してくださる方を増やしていくため、社会に対してマイプロジェクトの価値を発信していただきます。学校パートナーや地域パートナーとして高校生の学びに伴走する、個人サポーターとして活動資金を寄付する、高校生の発表を観覧してその熱気を周りの方へ広める、など様々な形での協力や応援を引き出し社会にムーブメントを起こしていくことを目指して、広報戦略の企画、立案からオペレーションまで幅広い業務をご担当いただきます。

1. 広報企画
・マイプロジェクトの広報戦略立案
・マイプロジェクトの社会的価値の言語化・視覚化
・戦略立案のためのリサーチ
・外部メディア窓口となる全社広報チームとの協働・調整
・目標設定および達成に向けたプロセスマネジメント

2. 広報運用
・オウンドメディアの拡充やコンテンツの立案、制作
・外部メディアと連携した広報施策の立案、実施
・メディア向け資料制作、メディア対応
・SNS（インスタグラム、X、Facebook）の運用
・各種施策の効果測定とレポーティング
・事業部内他チームが実施する施策への参加者等の獲得サポート（広報部分）

3.メンバーマネジメント・育成
正職員1～2名、業務委託メンバー1～2名のマネジメント業務
※ご経験に応じ、業務に慣れてきた頃からお任せする予定です。

4. その他
事業部内他チームのクリエイティブ作成、事業価値計測リサーチ、寄付者への対応など、ご経験や強みに応じて業務をお任せします。

マイプロジェクト公式サイトでは、様々な高校生の取り組みや価値を発信しています

仕事のやりがい

新たな教育観を社会に対して訴求し、日本の教育をアップデートしていく、スケールの大きな仕事です。マイプロジェクトがスタートした2013年当時、高校生が実社会を舞台に自ら調査やプロジェクトを行うことや、そのプロセスを通して「学び」を得ることは、教育界の中でも比較的マイナーなものでした。時を経て、2022年4月から高校で実施された学習指導要領の中心には、「総合的な探究の時間」が位置付けられて、その学びのあり方について全国の教育現場で活発に議論されています。こうした急速な教育改革のなかで、少し先の未来の当たり前をつくるやりがいがあります。

社会全体を見渡しても、資源の枯渇や気候変動、生産年齢人口減少や地域間格差の拡大など様々な課題が起きている中で、一人ひとりが社会をアップデートする動きをつくっていくことがより必要になっていくと考えています。その実現のために、生き生きと活躍する若者を社会に輩出していくという社会的意義を感じながら日々の仕事に取り組むことができます。

加えて、広報に関して専門性を突き詰められることと、事業に身を置いてその成長にコミットできることと、両軸で経験を積めることも魅力の一つです。将来的に「職種軸のキャリア」と「事業軸のキャリア」、どちらのキャリアパスも可能性があります。

戦略立案の根幹からメッセージの策定、発信の具体的プロセスまでをチームメンバーと共に実施し、自身のアイデアを活かして大きな裁量を持って取り組んでいけることも魅力の一つです。心から価値があると思える活動を世の中に広く伝え、共感を生み出していく過程は、きっとやりがいになるはずです。

スタッフの1日

出社と在宅勤務のハイブリッドワークを取り入れており、現在は週２回、中野オフィスへ出社しています。リモートワークの日も、チャットツール（LINE WORKS）やWeb会議（Google Meet）を用いて積極的にコミュニケーションを取っています。

年に数回程度、国内各地への出張が発生する場合もあります。

●ある日のスタッフの1日
10:00　広報各種施策のモニタリング
11:00　チームミーティング、施策方針や具体の業務推進に関するすり合わせ
12:00　昼食
13:00　探究の価値を伝えるWeb記事作成・メディア連携の企画書作成
16:00　問い合わせをもらったメディアとの打合せ（オンライン）
17:00　記事作成を委託するライターとの打合せ（オンライン）
18:00　関連領域のリサーチ
19:30　終業
※定期的ではありませんが、イベントを行う際は夜間（22時頃まで）の勤務が発生することもあります。

参考リンク

事業紹介
― 全国高校生マイプロジェクト 活動紹介
― 全国高校生マイプロジェクト公式サイト
― 全国高校生マイプロジェクトアワード無料視聴ページ（無料登録が必要となります）

職員インタビュー
― 山田将平（事業責任者）
― 鈴木胡美（地域パートナー伴走）
― 加瀬仁美（広報・バックオフィス・地域パートナー伴走）

メディア掲載情報
― 「マイプロジェクトアワード2024」全国サミットが複数メディアで紹介されました
― 「朝日新聞 Think キャンパス」にて、「高校生マイプロジェクト」が紹介されました
―「マイプロジェクトアワード2024」地域サミットの様子が複数メディアで紹介されました