
困難を抱える子どもたちの心の安全基地「アダチベース」で、貧困の連鎖を断つために、より良い拠点づくりを牽引していく“ユースワーカー(リーダー候補)”を募集します。
この職種で働くスタッフ
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野倉 優紀
1991年生まれ。筑波大学人文・文化学群卒。大学卒業後、外資系コンサルティング会社にて2年半勤務し、大規模システム改修プロジェクトでの業務改善などに従事する。2018年にカタリバへ入職。「アダチベース」に勤務し、「自分のもつ可能性を最大限に発揮できる人を増やす」ことを人生の目標に活動している。2020年より中部施設拠点長を経て、現在「アダチベース」事業責任者。
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佐渡 加奈子
1983年東京生まれ、明治学院大学卒業。学生時代、様々な対象(乳幼児~高齢者、障碍者)の活動に参加する中で、ユースワーカーを志すようになる。2008年都内区役所に入職、ユースワーカーとしての道を歩き始める。2016年カタリバへ転職、b-labで日々中高生と関わったのち、アダチベースへ異動。その他、文部科学省主催のドイツ視察やユースワーク勉強会へ参加等、全国ネットワークを通じて国内にユースワークを根付かせるため活動中。
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前林 正洋
1991年生まれ、埼玉県川越市出身。大学時代にカタリバでボランティアを行い、社会課題に真摯に楽しくアプローチすることを魅力に思う。大学卒業後は株式会社LITALICOに入社し、発達が気になる子どもと家族の支援に従事。教室長として店舗の管理や人材育成なども行う。多様な背景を持つユース年代に対して、対話という手法を用いて相手の人生を後押しできるような仕事がしたい、という想いから転職を決意。現在はアダチベース両拠点の高校生支援を統括している。また足立区の区立中学校との連携プロジェクトを推進中。
募集の背景

日本の子どもの9人に1人が貧困
今日の日本には、「家庭の経済的困窮」という自分自身の力ではどうすることもできない事情で、健やかな成長発達に必要な生活環境や教育、体験の機会が確保できない子どもたちがたくさんいます。厚生労働省の調査によると、日本における子どもの貧困率は11.5%、ひとり親家庭では44.5%にも上り、先進国の中でも最悪の水準とされている現状があります。
そうした状況を受けて、貧困対策を進めるための法令や施策の整備、全国的な取り組みがスタートしています。貧困の連鎖を区内の大きな課題の一つとして以前から捉えていた足立区でも、2015年度を「子どもの貧困対策元年」と位置付け、全国に先駆けて「未来へつなぐあだちプロジェクト(足立区子どもの貧困対策実施計画)」を策定。生活困窮世帯を対象にした居場所事業をカタリバが受託することとなり、2016年にアダチベースは誕生しました。

貧困の連鎖を抜け出す可能性を高めるべく、
意欲と創造性を困窮世帯の子どもたちへ
アダチベースは、足立区において目の前の子どもたち一人ひとりと向き合う事業であると同時に、日本全国でまだ支援が届かず孤立している何万人もの子どもたちのための事業でもあります。つまり、アダチベースの活動を通じて代表性のある課題や問いを見出し、仮説検証を繰り返すことで、困難を抱える子どもたちが通う居場所としての「モデルケース」となることを目指しています。
今回は、そんなアダチベースのリーダー候補として拠点のこれからを引っ張り、事業の未来を一緒に描き、推進してくださる方を募集します。貧困の連鎖を次世代に引き継がせず、子どもたちがより良く生きられる社会づくりに最前線で携われる仕事です。ぜひ、一緒に子どもたちの心の安全基地を作っていきましょう!
仕事内容

入社後まずは、主にアダチベースの現場をつくり磨き込む「ユースワーク」と、アダチベースの価値を拡げる「コーディネート」をお任せします。
ボランティアや学生スタッフのマネジメント、学習や体験活動等の担当チームのミッション推進リーダーなどのステップを経て、将来的には拠点全体のマネジメント業務を担っていただくことを期待します。
(1)アダチベースの現場をつくり磨き込む「ユースワーク」
居場所づくり、中高生への学習伴走、各種プログラム企画・運営、インターン・ボランティアマネジメントなどに携わります。平均すると、1日に15〜25名ほどの中高生がやってきます。
〈具体的な業務内容〉
― 中高生との教育的・福祉的な観点を活用したコミュニケーション
― 学習プログラムの企画・運営(学習クラス、自習室など)
― 地域の方々と連携した子どもたちへの食事支援、健康資本形成のための取り組み
― 中高生向け文化・スポーツのイベントや体験プログラムの企画・運営
― 生徒の職業観の育成、多様な人との関わりの中で育む仕組みとしての施設外ボランティアや地域活動の紹介・接続
― 担当行政や専門・関係機関との連携、渉外、提案活動
― 施設運営事務全般 など
(2)アダチベースの価値を拡げる「コーディネート」
アダチベースでつくり磨き込んだ現場の価値を、社内(広報チーム・インキュベーションチーム・研究所チーム・ファンドレイズチームなど)、社外(学校・行政・他団体など)のステークホルダーに対する連携や働きかけを通じて拡大していきます。
〈具体的な業務の一例〉
― アダチベースのユースワークの知見を社内外に伝播するための人材育成や研修の企画・実施
― インキュベーションチームと連携した「学べる・真似できる」ユースワーク・事業運営方法の形式知化
― 地域や協賛企業の方々と連携した広域的な子ども支援の体制構築・プログラム運営
― 足立区内の中学校・高校と連携した校内居場所・学習スペースの運営、中退予防・学び直しを目的とした高校生年代への支援事業
― 広報チームと連携した、現場だからこそ見える課題の「今」を伝える情報発信― 事業への寄付企業、個人へのファンドレイズ活動
(3)アダチベースのミッションを推進する「マネジメント」
まずはユースワークやコーディネートをご担当いただきながら、ご経験やスキルに応じて徐々にメンバーマネジメント業務もお任せします。
〈具体的な業務の一例〉
― インターン、ボランティアの採用・育成・マネジメント
― 新入職員や後輩への業務上の指導、部下のピープルマネジメント(入職後3年目以降目安)
仕事のやりがい
月に1度、アダチベースの全員で終日対話・議論を行う(Adachi Base Camp)
子どもたちの変化を間近で感じる
学校でも塾でも家庭でもない、サードプレイスだからこそ見ることができる中高生の姿があります。塾に行けずに成績が伸び悩んでいたタイミングでアダチベースに通い始め、学年1番の成績を取った子。人とコミュニーケーションをとることが難しく学校に行けなくなっていたけれど、アダチベースで友だちができたことをきっかけに話せるようになり、学校にもまた通えるようになった子。
自らの取り組みで子どもたちが変化していく姿を間近で見られることは、中間支援や管理業務だけを担う形の仕事では触れられない、何物にも代えがたい大きな喜びとやりがいがあります。
多面的・多角的な伴走支援の最前線に立てる
アダチベースでは、居場所・学習・体験・食事の4つを主軸に、中高生が自主性を育み、生き抜く力を養ってていくための多様なプログラムを提供しています。また、学校・地域・行政など異なる視点や立場を持つステークホルダーとも密に連携。カタリバの組織基盤を活かした地域のプレイヤーとの協働可能性を模索したり、行政に対しての提案・アドボカシー活動を通じて業務内容や制度変更への働きかけも行っています。
外部環境自体に働きかけることを通じて、子どもたちの自立に向けた挑戦と相談の機会を日々提供する現場は、まさに、「こどもをまんなか」に据えた社会づくりの最前線を感じられるはずです。
アダチベースから、日本の教育の未来をつくる
アダチベースは、中高生に特化した放課後居場所施設の中で先駆けとも言える施設の一つです。カタリバは2021年から、子どもたちの居場所施設・ユースセンターの設立を目指す全国の起業家・団体への助成事業も行っており、アダチベースの事例や知見が参考にされることも少なくありません(詳細はこちら)。
将来の拠点リーダー候補として、アダチベースでの事業開発を青少年支援のモデルケースとし、日本の教育の未来をつくることに寄与してみませんか?
スタッフの1日

東京都足立区にあるアダチベースでの勤務となります。勤務中は、子どもたちと直接関わりながら運営に携わる時間と、自身のミッション遂行のため企画業務にあたる時間があります。1日のスケジュールは、実施されるイベントなどによって毎日変動しますが、一例(平日)をご紹介します。
〈ある日のスタッフの1日〉
― 12:30 始業、チームでの始業ミーティング、メールチェック
― 13:00 行政向けの月次報告資料作成
― 14:30 拠点開館前ミーティング
― 15:00 マネジメント担当の職員との1on1
― 16:00 フロアで中高生対応(ユースワーク、自習支援)
― 17:00 専門家を交えた合同ケース会議
― 18:00 夕食休憩
― 19:00 新規プロジェクトの企画作成・進捗モニタリング
― 21:00 閉館、閉館作業、振り返りミーティング、各種連絡への対応
― 21:30 終業
求める人物像
- 「子どもの貧困」「子どもの居場所」「サードプレイス/ユースセンター」「教育・機会格差」「社会的インパクト」「福祉と教育の横断」などのキーワードに関心がある方
- 現場で子どもたちの変化を実感しながら、事業開発・推進に携わりたい方
- すでにある仕事をこなすだけではなく、自分の仕事をつくっていくことを楽しめる方
- 主体的に物事を捉え、周囲を巻き込みながら行動できる方
- 社会を変えたい、という強い想いがある方
- マネジメント、事業推進、経営への意欲や関心がある方(経験はなくても可)
求めるスキル・経験
- 中高生の状況・個性に応じて意図を持って関われるコミュニケーション能力
- 自律的に課題発見・仮説検証のサイクルをまわしていける主体性
- 対人関係業務に必要な感情の理解や人に寄り添う経験(ピープルマネジメント経験があれば尚可)
- 論理的・建設的に物事を思考、議論する力
- 詳細は募集要項をご確認ください
募集要項
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雇用形態
正職員
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募集職種
ユースワーカー(リーダー候補)
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配属部署
アダチベース
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配属部署
拠点長の前林、岩渕のもと、約15名の職員に加え、学生インターン約20名、ボランティアスタッフ約20名で運営しています。主に20〜30代の職員中心の環境です。教育業界だけでなく様々なバックグラウンドを持った職員が所属しています。
〈スタッフインタビュー〉
― 野倉 優紀(元・コンサルタント)
― 佐渡 加奈子(元・児童館職員)
― 前林 正洋(元・株式会社LITALICO)
― 有田 いず美(元・広告代理店) -
勤務地
東京都足立区 スカイツリーライン沿線
※事業特性上、住所は非公開としております -
勤務時間
開館時間(9:00〜21:00)に合わせてのシフト制です。
子どもたちが多く来館する放課後 17:00 以降の時間がコアタイムのため、
*12:30~21:30(平日・祝日)
*11:30~20:30(日曜)
でのシフトがメインとなります。 -
給与
想定年収 385〜504万円(手当込み)
※ただし、当社規定により経験・能力を考慮し、面接・面談後に決定月給 27.5万円~
(45時間分の時間外手当として7万円~を含む/超過分は別途追加支給) -
待遇・福利厚生
・賞与は業績に応じ年1回支給
(過去3年、給与の2ヶ月分以上を支給/初年度は勤務月数により変動)
・昇給は半年に1回、人事考課により決定
・社会保険完備(雇用、労災、健康、厚生年金)
・産育休制度
・通勤手当
・健康診断、インフルエンザの予防接種
・専門家によるオンラインカウンセリング
・屋内禁煙
・副業も可能です(内容に応じて要相談) -
働く環境・職場の雰囲気
・服装は自由です
・役職は付けずお互いにあだ名で呼び合うなどフラットな社風です
・カタリバのVisionの実現に向けてお互いの事業や全社の方針への理解を深めるため、毎月「オルミ(katariba all meeting)」と呼ばれる全社のオンラインミーティングや年1回全職員が集まる宿泊型の研修「全社会議」などを行っています -
休日休暇
週休2日(休館日の月曜+1日の休み)
*夏季休暇(3日)、年末年始休暇(5日)
*慶弔休暇、産休・育休、看護・介護休暇
*有給休暇、新規入職者に対する特別休暇 -
契約期間
有期雇用(3年)
※3年後の面談で双方問題なければ無期雇用に転換または延長いたします -
応募資格
<必須>
*中高生の状況・個性に応じて意図を持って関われるコミュニケーション能力
*自律的に課題発見・仮説検証のサイクルをまわしていける主体性
*目標設定からプロセス検討、実行、振り返りまでを担い、PDCAを回した経験
*マネジメント、事業推進、経営への意欲や関心(経験はなくても可)<歓迎>
*教育現場(学校、学習塾、NPOなど)での活動経験
*ピープルマネジメント経験(アルバイトやボランティアも含む)
*多様なバックグラウンドを持つメンバーと協働した経験 -
採用予定人数
若干名
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選考プロセス
▼書類選考
▼一次面接(採用チーム)
▼二次面接(事業責任者など)+Web適性検査
▼現地面接(アダチベースの見学を兼ねて実施)
▼最終面接(代表理事・事務局長)
▼内定※平均3~4回の面接を経て内定となります
※基本的にはオンライン面接ですが、選考プロセスの中で一度、配属予定の拠点にお越しいただくことが多いです
※選考期間は概ね2〜4週間程度です。候補者の状況によって、最短2日にまとめて実施するなど希望に沿ったアレンジも可能ですのでご相談ください


