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「自分の探究テーマに自信がもてた」オンラインで全国の小規模校をつなぐ探究プロジェクト3年目のレポート

vol.267Report

date

category #活動レポート

writer 編集部

2022年4月から全公立高校の新学習指導要領において、「総合的な探究の時間」が本格的にスタートしました。生徒の多様な興味関心に応じた探究学習を進めるためには、それぞれの探究テーマについてディスカッションしたり、話し合える生徒や先生の存在が重要です。

関心が重なる生徒同士での対話や、その領域に詳しい先生、地域で活躍する方々からの助言が探究学習を深める力になります。

カタリバは2020年から複数の小規模校をオンラインでつなぎ、学校の枠を超えて探究学習の実践を行う「学校横断型探究プロジェクト」に取り組んでいます。

今回は、全国からプロジェクトに参加している生徒が、他校の生徒と探究活動の内容や進度をシェアする交流授業の様子をレポートにてお届けします。

プロジェクト発足から3年目となる今年は、
東北から九州まで全国から8校が参加

学校横断型探究プロジェクトの合同授業は年間4回。1回目は生徒同士の交流会(※1)を、2回目はゲストによる講演会(※2)を行いました。

【注釈】
※1 生徒交流会
今年度、学校横断型探究プロジェクトに参加する生徒たちの顔合わせの場。それぞれの学校や地域の紹介など、少人数で自己紹介を行う。
参考記事:https://www.katariba.or.jp/magazine/article/report220819/

※2 ゲスト講演会
生徒が関心あるテーマに沿って外部からゲストをお呼びし、仕事を通じて「探究」に取り組んできた体験談を話していただく。

学校横断型探究プロジェクト 年間の連携スケジュール

そして3回目となる今回は、各生徒が学校で進めている探究活動をもち寄り、今年度プロジェクトに参加している8校が4校ずつのグループに分かれて2日間にわたり学び合いました。

連携グループ1(11月2日実施)
・熊本県立小国高校
山形県立小国高校
・栃木県立足利特別支援学校
岩手県立大槌高校
連携グループ2(11月4日実施)
茨城県立小瀬高校
島根県立吉賀高校
宮崎県立高千穂高校
第一学院高校 横浜キャンパス

今年度のオンライン合同授業のテーマは、「探究のモチベーションとヒントを得る」。これまでの頑張りを認め合ったり、応援し合ったりする雰囲気を大切にすることを目指します。

開始時間になると、100人以上の生徒が続々とオンライン上に集まりました。総合司会は、グループ1では山形県立小国高校の生徒が、グループ2では第一学院高校 横浜キャンパスの生徒が担当。

当日司会を行った生徒たち

司会者からは、活動で大切にしたいポイントとしてまずはいいね!」と相手の話を受け止めること、話を聞いていることをリアクションで伝えることの2点が伝えられました。

さらに司会者の生徒たちはチャット機能も活用して参加者からリアクションをもらいながら、明るい雰囲気で緊張感をやわらげてくれました。

「柿渋染め」のある作用に着目した熊本の高校生。
他校生徒からも反響が

司会者からの案内の後は、約4名のグループに分かれてオンラインでの交流活動が行われました。

それぞれのグループには活動をファシリテートするサポーターと、得意分野や専門に応じて各校の先生も参加。まずは生徒がいま取り組んでいる探究活動の内容を発表し、他の生徒やサポーター、先生方が質疑や応援コメントを送りました。

グループに分かれて交流活動を行う様子

熊本県立小国高校のある生徒は、「柿渋染めの活用」をテーマに発表。柿渋染めや野菜染めについて興味をもち探究を進める中で、柿渋には抗菌作用があることを知り、飲食店に柿渋染めをした暖簾とコースターを提供するという活動プランを生み出しました。

その発表に対して、同じグループの生徒からは、
「行動を進めていくスピードがすごい!」
「初めて柿渋染めというものを聞いたけど、私もやってみたいと思いました」
「そのアイデアは世界的に使える考え方だし、必要なものだと思う」
など、興味深々な反応が。

また別のグループでは、東北の冬は道が凍り、滑りやすいことから「氷の上でも滑らない物質を探す」というテーマに対して、大槌高校の数学の先生から「氷の温度が滑りやすさに関係するという論文がある。すでに社会にあるタイヤなど、滑らないとされている物のシステムを知ることでヒントを得られるのでは」との専門的な知識を活かしたアドバイスがありました。それを受けて、自分の探究の次の一歩を具体的に想像する姿も見られました。

自分だけで考えていると進まなかったところも、関心ごとが近い他校の生徒や、その領域に詳しい先生と対話し、助言してもらうことで、進むヒントや活力を得ている様子でした。

地域をこえた交流を通して “共感し合える仲間” を得る

今回参加した生徒からは、「他校の人と話すことで、自分の考えが広がった」「自分の思っていることを発表することで、次に自分が何をすればいいかを整理することができた」といった声が聞こえました。

また、「自分の活動に意味があるのか自信がなかったが、他の人からコメントをもらう中で、自分がやっていることにも価値があるんだと思えた」という声も。

活動を一緒に行った先生からは、「他の学校の取り組みを聞くことで、自分を客観視できました。思っている以上にできていることや、もっと頑張れる部分に気づける機会になるのかなと思います」「生徒たちは、自分と同じ意見の子がいると勇気がもらえるというか……同じ目的に向かっている感覚を得られるのだろうなと思います」といった声がありました。

他校の生徒とグループになり、これまでになかった新しいつながりが生まれることで、生徒だけでなく先生方にとっても挑戦と成長の機会になっていくのかもしれません。

来年1/26、鈴木寛氏・若新雄純氏をゲストに招き
オンライン報告会を開催!

学校横断型探究プロジェクトの取り組みにご関心がある、または来年度からの参加を検討されている教育関係者の方向けに、説明会を実施しています。

▼説明会の開催日時
12/15(木)20:00-21:00
・12/26(月)19:30-20:30
・1/16(月)19:30-20:30
・1/31(火)19:30-20:30

ご興味がある方は以下のフォームよりご連絡ください。
▼申し込みフォーム
https://forms.gle/4wdZNaPSWZH1M7hS8

 

また、「学校横断型探究プロジェクト」では2023年1月26日(木)に、本年度の取り組みをお伝えするオンライン報告会を開催します。ゲストに元文部科学副大臣の鈴木寛さんを、司会に若新雄純さんをお招きし、プロジェクト参加校の先生方も交えたトークセッションなども予定しています。

▼オンライン報告会の概要
地域を越えたオンライン連携で総合探究が変わる!多様な出会いが生徒たちにもたらす変化とは?~学校横断型探究 実践教員からの報告&トークセッション~
・日 時:1月26日(木)20:00-21:30
・参加費:無料
・場 所:web会議システム「Zoom」
・参加方法:申し込みをいただいた方へ参加用ZoomのURLをお送りします
・全体司会:若新雄純氏(株式会社NEWYOUTH代表取締役、慶應義塾大学特任准教授)
・ゲスト:鈴木寛氏(元文部科学副大臣、東京大学公共政策大学院 慶應義塾大学 教授)

この取り組みにご興味がある方は、下記申し込みフォームよりぜひお申し込みください。
▼申し込みフォーム
https://forms.gle/LCzn9VH2xkPFsg18A
*回答締切:1月25日(水) 


 

本取り組みにご興味がある方は、
以下参加申し込みフォームよりお問い合わせください。

参加申し込みフォーム

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編集部 編集部

KATARIBAMagazine編集部が担当した記事です。

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